2021年4号「技能と技術」誌306号
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写真1 練習風景(工場電気設備職種)写真2 全国大会競技中(工場電気設備職種)写真3 練習風景(構造物鉄工職種)(2)今後の課題と改善〇これまでは20歳以下の社員を対象に参加募集をかけて選手の選抜を行ってきたが,年々選手の選抜が難しくなってきている。これからは新入社員から選抜できる取組みを社内で確立するなどして,まずは全社を挙げて継続的に取り組める体制づくりに注力することを考えている。〇技能五輪競技については回を重ねるごとに複雑化・高度化が進んでおり,一企業での対応が難しくなってきている。一昨年から参加企業連携による技術交流(現地視察・オンライン見学・意見交換など)を活用し,シナジー効果による技術向上に取り組んでいる。〇技能五輪挑戦後の選手については,習得した技術・技能が活用できる部署への配属を行っているが,今後は五輪選手の指導員としての活躍も期待される。現業機関との調整や選手経験者本人の意向などを考慮しながら,五輪経験者の指導による全国大会上位入賞を目指した取組みについて検討する。3.3 選手の声(第59回技能五輪全国大会に向けた意気込み)(1)工場電気設備職種(平野 篤)昨年の大会では悲願であった入賞を果たすことができました。しかし結果を得て自分にまだ足りていない部分も明らかになりました。今年は工具の見直しや作業スペースの改善など根本から見直し,昨年以上に効率よく作業ができる環-8-境を整えました。私は今回の大会で最後の挑戦になりますが,昨年以上の作品精度に仕上げ,他の企業に負けないレベルで戦えるように最後まで訓練に臨みます。お世話になった方々に良い結果が報告できるように頑張りますので,応援よろしくお願いします。(2)構造物鉄工職種(福田 尚輝)今年は初めての技能五輪全国大会に出場します。今年の5月から訓練を始め,大会まで7カ月という短い期間ですが,まずは時間内に完成させることを第一に,寸法精度や出来栄えも意識して訓練に取り組みました。今回は,初めての大会ということで会場の雰囲気を体感し,自分の実力を知るため日々の訓練の成果を出し切ります。新型コロナウイルスの影響で無観客開催となりますが来年の大会につなげるよう全力で挑みます。

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