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表1 ヒヤリハットアンケート結果図3 天井クレーンコントローラ比較図4 zen操作例があるとのことでした。本稿では,当社で開発した天井クレーン事故を撲滅するための天井クレーン安全システムzenについて紹介します。2.1 天井クレーン事故を防ぐ1つ目の手段   「操作員を守る!」天井クレーン安全システムzenは,作業者が進めたい方向を決めたら,コントローラと共にその方向に身体を向け,従来の「東」「西」「南」「北」に替わる1個の「スタート」ボタンを押すことにより,天井クレーンを進めたい方向に動かすことが出来ます。クレーン等安全規則(厚生労働省)には吊り荷の後方に立ち操作することを定めていますが,図3のように従来の「東」「西」「南」「北」方式の場合,隣り合うボタンが正反対の方向に動く配置となっているため,正しいボタンを押すまでは吊り荷の後方に立っているとは言えない状態です。(ボタンを押し間違えた場合は,作業者の方向に動くので結果,吊り荷の前方に立っていたことになります。)zenは,図4のように方向の決定を進みたいと向けた方向によって決定し,「スタート」ボタンのみで,そのボタンは作業者から離れる方向にしか動作しないため,結果的にクレーン等安全規則の「吊-14-り荷の後方」に立ち操作することで,安全に操作できます。例えるなら,お母さんが這い這いしている赤ちゃんに向かって“こっちへおいで”と手を拡げると赤ちゃんはお母さんの胸の方向に向かってきます。誤って90°角度を間違えて壁にぶつかる赤ちゃんはいないと思います。そのように人間が本来持っている方向感覚に従い操作できるものにしなければ事故は防げないと思います。また事故の責任を操作員に被せてはいけなく,人間工学に則った安全装置,安全システムで防がなければならないと思います。現在のコントローラは無線・有線ともに全て「東」「西」「南」「北」ボタン方式で,特許製品である 当社のzenは世界で唯一の存在であります。2.天井クレーン事故を防ぐ手段

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