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株式会社 五合 小川 宏二当社は創業より,国,県,大学の先生,企業のご恩人,たくさんの方々に助けていただきながら成長してまいりました。そのありがたいご恩に“感謝”し,お客様に“感動”いただける製品をつくり出し,そのお客様の笑顔を見て“感激”できる社員・企業になりたいと考えています。そして,高い品質と機能を持ち,安全で環境に優しい当社の製品を使ってもらうことによって,「日本のものづくりの技術,日本人の素晴らしさを世界に発信したい」と考えています。現在世界中の天井クレーンの移動操作は,コントローラの「東」「西」「南」「北」4つのボタンを押すことにより,それぞれの方向に進む構造となっています。作業者は進めたい方向を天井部に設置してある方向確認プレート(印刷)を見て,自分が進めたい方向を確認し,手元のコントローラの4方向の中の該当する方向のボタンを探して押すという手順で,決めた方向へ吊り荷を進めています。更に,進めたい方向を変える毎に上記のような手順を繰り返すことになります。この方式は「東」「西」「南」「北」という方向を常に意識し,方向を何度も確認することにより,押し間違いを防止するしか安全に操作する方法がなく,図1のように押し間違いが原因で労災事故(死亡事故含む)が繰り返し発生しています。図2のように毎年多くの天井クレーンによる死傷-13-事故が起きています。実際に愛知県の大手メーカーS社で天井クレーンの作業をしている作業者の方に話をうかがったところ,表1のアンケートのように①ボタンの押し間違いをした経験がある87.0%②方向の勘違いをした経験がある85.7%と多くの作業者の方が方向・ボタンを間違えた経験(出典 日本クレーン協会:「クレーン年鑑」)図1 天井クレーン事故例①(出典 日本クレーン協会:「クレーン災害事例」)図2 クレーンによる死傷者数1.はじめに天井クレーン事故防止のための技術開発

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