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女性が在籍するコースの担当指導員を通じて対象者に配付した。併せて受講者が頻繁に利用する教室内や,施設内の就職相談ブースに掲示し,対象者への周知を図った。当日は女性受講者9名が参加し,3グループ(各グループ2名または3名,加えて職員各2名)に分かれて討議を実施した。グループ内では主に「訓練で学んでいること」「就職活動」等に関する情報交換が行われた。アンケート結果では,「受講中のカリキュラムや就職活動の情報共有ができた」「悩み相談ができ有意義であった」との回答が見られた。2.3.2 平成27年度第1回「女子会」の開催平成27年度においては,女性受講者を対象としたセミナーを2回開催した。第1回目のセミナーは「女子会」と題して,実施の目的や企画内容は平成26年度をほぼ踏襲したが,平成26年度に実施した内容を更に進めて,単に参加者の自主性を尊重した自由な会話を促すだけでなく「受講動機」「未来の自分」など,就職に必要な自己分析にも活用が可能なテーマを受講者に提示し,個々の参加者が過去の職歴を振り返りながら自らのキャリアに関する考えを深め,セミナーを通じて今後の展望を見出すことを意図した。また,平成26年度と同様に,ポリテク関西の女性職員(指導員,就職支援アドバイザー,事務職員)を各グループに配置し,会話が行き詰ったときに,適宜,話題の提供と助言を行うようにした。参加者の募集に当たってはこれまで同様に,開催案内チラシを用いた周知を図った。当日は在所中の女性受講者10名が参加し,3グループ(各グループ2名または3名,加えて職員各2名)に分かれた討議を実施し,グループ内ではテーマに沿った情報交換が行われた。アンケート結果では,おおむね「他の訓練科の受講者や指導員と話ができて良かった」「女性同士話ができればいろいろなことが広がっていきそう」「女性の就職活動に特化した情報提供が欲しい」との回答が見られた。-6-2.3.3 平成27年度第2回「女子会」の開催平成27年度における第2回のセミナーも「女子会」と題したが,「女性の就職活動に特化した情報提供」を求める受講者の要望を受けて,過去に実施した企画の内容を見直すこととした。企画の目的は,ものづくりの現場で働く女性に関する一つのロールモデルを提示することにより,仕事に対する理解を深めるとともに,自身のキャリアを振り返り,今後の職業ルートの選択の助けとするきっかけの提供を意図するものとした。そのため,企画内容は「女性のための生き方・働き方セミナー」と題し,ポリテク関西修了生を採用した実績のある,摂津市内の鉄工所の女性社長をゲストスピーカーに招いた就職講話とした。講話のテーマは,①講師のこれまでの経歴,②現場での苦労ややりがい,③これからものづくりの現場で働く人材に求めることの3点に設定し,実際にものづくりの現場で働く社長の声を通して参加者がキャリア形成のイメージをより明確に持てるよう工夫した。また,受講者のグループ討議は実施せず,講話を聞いた後,希望者のみ質問を受け付ける形とした。参加者の募集に当たってはこれまで同様に,開催案内チラシを用いた周知を図った。講話では,①これまでの経歴において,事務職から鉄工所の社長となった経緯,町工場においても納期・アフターフォローという考え方を重視する等,女性の視点を活用したきめ細かなサービスを提供できるような仕組みづくりをしたこと,②社長就任時は一時的に従業員の反発を受けたが, 多くの顧客の理解と協力を実感したエピソード,③実際にポリテク関西の修了生を採用したことを契機に,女性の強みである「細やかさ」を機械加工分野で活用できる可能性を見出したこと等が示された。当日は在所中の女性受講者8名が参加し,何名かの参加者から講師への質問もあった。アンケート結果では,「とても現場の改善活動の大変さ,難しさ,やりがいの分かる内容でした」「男性ばかりの職場ではできなかったこと,気づけなかったことが少しずつでもできるようになり,会社がいい方向へ向かっていることが分かり,これからもどんどん女性

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