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表3 充電コントローラの仕様図2 電気柵筐体設計図図3 電気柵筐体本システムでは,市販されている太陽光パネルとバッテリー,充電コントローラを利用した。太陽電池で発電した電気をバッテリーに充電し,12Vの電圧を高電圧発生器で数千Vに昇圧する。充電回路として,充電コントローラを用いてバッテリーへの過充電を防ぐ。数千Vの電圧をそのまま電気柵に印加するのではなく,通電時間を0.01秒以下とし,通電間隔が1秒以上のパルス発振機能を実装する。パルス発振機能により,数千Vの電圧を印加しても,動物が電気柵に触れた場合,ある程度の電気ショックを受けるが,生命には特に別状はない。また,人が誤って電気柵に触れた場合でも,電流が流れていない時間が1秒以上あるため心室細動を起こす恐れはない。心室細動とは,心臓に30mAから50mAの電流が流れた場合,心臓の筋肉がけいれんを起こし,体全体へ血液を送れなくなる状態のことである。3.1 電気柵の筐体の製作市販されている金属ケースの構造を参考にして,電気柵の筐体の製作を行った。材料には,加工しやすいアルミ板を採用した。最初に筐体の図面を作成した。図面の作成においては,授業で学習済みのCADソフトを使用した。図2に電気柵筐体の設計図を,図3に加工した電気柵筐体の写真を示す。-25-3.2 電気柵の製作電気柵に使用するポールの高さやワイヤーの長さ等は,対象動物の種類や農地の広さや環境によって,様々な組み合わせが考えられる。今回の電気柵の製作では,動物や人が接触した場合の安全性の確保を目的とした。そのため,電気柵の製作は,システム全体の仕組みを説明するために模擬的なものとした。3.製作

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