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表5 都道府県選手団の職種分野別の受賞状況図7 機械分野・機械系の競技結果図8 機械分野・金属系の競技結果ダルを獲得できるという愛知県と茨城県の有効動員数は驚異的であるとも受け止められ,両県が優秀な青年技能者を豊富に抱えているという証であろう。栃木県大会では表4のメダル獲得数を基にして,各種選手団賞の選考が行われた。その結果,最優秀技能選手団賞は愛知県選手団,優秀技能選手団賞は茨城県,栃木県,長野県の3選手団,中央職業能力開発協会会長賞は神奈川県,埼玉県,東京都の3選手団,全国技能士会連合会会長賞は兵庫県,岩手県,山口県の3選手団にそれぞれ授与された。ところで,表4の結果からは各都道府県がいずれの職種分野で活躍していたのかがわからない。そこで,表4のメダル獲得数を,先に示した表1の職種分野ごとに分類して集計し,その獲得総数で順位付けした上位5都道府県の結果を表5に示す。同表を見ると,愛知県選手団は建築・建設分野を除く5分野において第1位または第2位にあることから,これらの分野の青年技能者の育成に力を入れていることがわかる。茨城県選手団は機械分野の2系で愛知県選手団と優劣を競い合っているが,分野4から分野6においては,選手を派遣(図6参照)しているものの,入賞には至っていなかった。栃木県選手団は機械分野を除く残りの4分野で第1位または第2位にあり,よく健闘していたと言える。これには,栃木県選手団の職種分野の構成割合(図6参照)が功を奏したものと考えられる。神奈川県選手団は3分野において第3位までではあるものの健闘している。その他の都道府県選手団については,最多でも2分野への登場となっているが,第5位以内の成績結果を残していることから,各分野に特化した青年技能者を保有していると言えよう。同表の集計結果を,職種分野ごとにもう少し詳しく分析した結果を図7から図12に示す。これらの図において,棒グラフは都道府県選手団が派遣した各職種分野の選手総数と受賞者総数を表し,折れ線グラフは有効動員数を表している。前述のように,有効動員数は,1個のメダルを獲得するために必要な派遣すべき選手数を意味しており,この値が1人/個に近いほど,その都道府県には優秀なレベルの青年技能者が存在すると考えて良い。-29-図7の機械分野・機械系では,受賞者総数が上位の愛知県,茨城県,神奈川県,長野県の有効動員数がほぼ2人/個で非常に安定している。したがって,茨城県から長野県までの第2位以降の派遣選手数が愛知県と同数であったならば受賞者数は愛知県に匹敵したであろうと推定される。ただし,栃木県や群馬県はベストテン入りしてはいるが,有効動員数は

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