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図4 参加選手数の推移図5 職種PRの様子大会で競技を行う上で必要な解析能力,設計能力,および知識を問う内容である。具体的には,電気回路,電子回路,ソフトウェア,PICマイコン,インタフェース,計測,制御,センサの各分野から出題している。なお,前年度の全国大会に出場した選手は,二次選考会は原則免除としている。5.1 採点・評価競技の採点結果は,大会に参加した選手にとって,もっとも気になるところである。「電子機器組立て」職種では,大会終了後に,課題作品の返却,および全選手の課題ごとの成績を公表している。また,競技終了後に提出された課題作品である電子機器は,外観の見栄えがいかによくても,電源を投入するまで,正常に動作するかどうかは不明である。このため,提出された課題作品すべてについて動作確認を行っている。仕様どおりに動作しないものについては,評価しないこともできるが,そのような作品に対しても,採点できるところは可能な限り評価する方針で取り組んでいる。以上の取り組みは,大会後の訓練,人材育成に反映してもらうことで,本職種全体の技能レベルの向上を図ることが期待できる。5.2 職種PR「電子機器組立て」職種の競技は,一般見学者にとって,はんだこてなどの工具を用いて回路を組み-31-立てているときが,もっとも興味をもって見学できる時間と思われる。これに対し,回路設計を行っているとき,回路図作成,基板設計,およびプログラム設計でパソコンを操作しているときなど,いわゆる「動き」が少ない時間は,選手の技能のすごさを理解することは難しいと思われる。そこで,本職種では,一般見学者に競技内容を理解してもらうための展示,および職種PRに力を入れている。その取り組みの一つとして,前年度の課題の展示,競技参加企業の指導員による説明,および大会に参加している選手のプロフィールのスライド上映を行っている。図5に職種PRの様子を示す。また,選手が取り組んでいる競技課題については,競技課題内容のパネル展示,完成課題作品の展示を行っている。さらに,2015年第53回大会では,国際大会の金メダリストの電子機器組立ての実演,2016年第54回大会では,大会に参加している企業の指導員によるはんだ付け実演など,見学者に興味をもってもらえるデモンストレーションの取り組みを行っている。例年,見学者の反応は好意的であり,「電子機器組立て」職種に対する啓蒙に役立っていると思われる。5.3 本職種と職業大の関わり競技主査,および競技委員は,職種連絡会の開催,二次選考会の問題作成,競技大会の課題作成,競技準備,競技運営,および競技採点に参画し,競技全般に関する業務に携わっている。また,競技補佐員は,競技主査,競技委員の指示のもとで競技準備,5.競技運営

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