4/2017
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表1 題材とする建物の概要図6 床組図8 模型の骨組み図7 軸組図上に貼る材図9 屋根-22-りだが,電気配線を施した模型は内部を見せるために,小屋組が外せるようにする。⑤外観と内観の仕上げ屋根の防水シート(アスファルトルーフィング)やスレート(図9),床のフローリングや畳,天井や壁なども構造が理解できるように,可能な限り再現する。⑥電気配線木造家屋模型にキャブタイヤコードによって電気配線を施す(図10)。この配線は家屋照明を模擬したLEDや点滅器などが実際の家屋と同じように動作するように配線する。なお,実際の建物の電気配線はVVFケーブルが一般的に使用されるが,模型の大きさの都合上,キャプタイヤコードを使用する。模型の電気配線は,電柱から電力量計,分電盤までの引き込み線および引込口配線などを可能な限り再現する。⑦配線器具・照明器具DIPスイッチで照明用のスイッチ,LEDで照明,基板用ピンソケットでコンセントを再現する。実際に模型のスイッチを押すと対応する照明が点灯し,コンセントに負荷(LED)を接続すると点灯する仕組みとする(図11)。以上の工程により,電気配線を施した木造家屋模型が完成する(図12)。5.1 模型作製に必要な図面模型を作製するにあたり,Jw_cadを用いて各種図面(電気配線図,平面図,基礎伏図,床伏図,軸組図,小屋伏図)と模型を作製するうえで必要な型紙の作成(模型台紙,基礎型紙,小屋組型紙,小屋断面図)を行った。型紙の大きさは,一般的なプリンタでも対応でき,模型の持ち運びも容易に行えるA3サイズとした。5.2 模型の作製方法模型の作製手順は以下に示すとおりである。①基礎A3サイズのスチレンボードの上に基礎型紙を貼り,5mm厚のスチレンボードで基礎をつくる。②床組5mm×5mmのヒノキ材と2mm厚のバルサ材を用いて床組をつくる(図6)。なお,軸組と小屋組も同様にヒノキ材とバルサ材を用いて木材の骨組みをつくる。③軸組印刷した軸組図上に所定の寸法で切断した材を貼って組み合わせた後(図7),軸組図の紙を除き,軸組を床組(土台)の上に建てていく。④小屋組小屋組型紙を利用して作製した小屋組を軸組の上に乗せて,木造家屋模型が完成する(図8)。なお,一般的な軸組模型は小屋組が外れないつく5.模型の作製方法

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