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図9 職業大の主査と競技委員の人員数の変遷図10 全職種における職業大主査数と割合の変遷図11 大規模職種における参加選手数の動向これは,競技職種に関わっていた教員の定年退職と移転に関連した辞職がともに原因であると思われる。しかし,移転後の第51回大会以降は,主査数が回復の兆しを見せていることから,旧主査とともに競技運営を行っていた若手の競技委員(若手の教員)が成長し,主査の座に就き始めていると考えられ,実際に主査の世代交代がなされている。また,主査数が減少している時期であっても,競技委員数は約20名と大きな変動もなく継続しており,むしろ移転後には大幅に増員していることがわかる。これは,先の図2や図3に示した参加選手数の増加に対応すべく,競技運営への協力・支援体制を強化している証である。次に,大会ごとの全主査数(全職種数)に占める職業大主査の割合を調べた結果が図10である。第43回大会のときが46.5%でピークであり,実に43職-37-種中の20職種を職業大教員が主査を務めていた。これ以降,全職種数はさほど変わらないものの,職業大主査の割合は,前述の教員数の変動に起因して減少し,第50回大会の22.5%が最小であった。しかしその後は急激な増加を見せ,現在では約34%をキープし,全国大会の競技運営に関する3分の1の責任を負う立場にある。3.3 職業大が支援する競技職種と競技運営既出の表1に示した14職種(★印の職種)について,職種ごとの参加選手数の変遷を見ることで,競技運営がどのように変わってきたかを知ることができる。ここでは,第42回から第54回までの13大会について,各職種の平均参加選手数が40人を超える職種を大規模職種,20人を超え40人未満の職種を中規模職種,20人未満を小規模職種と分類し,それぞれの参加選手数の動向を調べた。その結果を図11~図13に示す。同図では参加選手数の増減状況を相互に比較しやすいよう,縦軸のスケールを同一にして図示してある。なお,図中の○印(赤色又は黒色)は競技主査の交代タイミングを表す。結論から言えば,主査の交代による参加選手数の増加は,図12の機械組立て職種で第45回大会に見られたが,その他の職種では主査交代の影響は特に現れていない。まず,図11の大規模職種を見ると,中規模及び小規模職種に比べて参加選手数に激しい増減が見られる。建築大工職種は第42回大会のときに130名であったが,第45回大会以降は80名前後に落ち着いて

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