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<参考文献>宅へ行って,こうした方がいいと言う事を全部やってくれましたね。(確かに,仮設住宅の換気は不充分である)Q:ここはプロパンガス。ガスを使うと水分が出て,結露はしますよね。A:はい,そうですね。色々な大学の学生さんが,来てくれますね。Q:そうですね。エレクトーンとか。マッサージなど,人数間に合うんですか。A:はい,3人来て頂いてます。Q:マッサージは,手でやるんですか。A:そうです。Q:じゃあ,力が要るなぁ。A:やってもらいたいと言う男性の方も来ます。Q:良いお話しを沢山聞かせて頂きました。有難う御座いました。(この辺になると,如何に日常の生活を取り戻せるか,と言う内容になる。我々は,ともすると生活空間にばかり注意が行きがちであるが,生活の中にはアウティングもあり,出かけることも入っているのである。このライフサイクルを取り戻す事も考慮に入れたい。)(建物の居住性も大切な基盤の一つであるが,今回伺った生活支援アドバイザーの方の働きも,とても大きなものがあると痛感した次第。今まであった自分の生活を取り戻すために,大切な働きをされて居られるとの印象を受けた)(仮設住宅+プログラムをセットにして,日常生活を取り戻すスキルがある)人間は,多分に霊的な存在であり,建物としての物だけが準備されても,潤いのある生活とは成り得ず,それは高齢者・身障者・精神障害の方々,そしてその被災困難者の方々に於いても,同様の事が言える。自分たちの日常の生活を自立させたい,そのためには就労支援が必要とされる。そして,それらが失われる事があれば,その日常を取り戻したいと切望-27-①角本邦久:「東日本大震災後の高齢者や障がい者を対象とした居住環境についての考察」,第20回職業リハビリテーション研究発表会論文集p.278~281,2012年11月26日~27日,幕張メッセ国際会議場,主催:独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構②角本邦久:「東日本大震災後の仮設住宅の現況と今後への展望:高齢者・障がい者用仮設住宅の報告TheReportontheTemporaryHouseanditsComingProspectsinJapan:inthecaseoftemporaryhousefortheoldandhandicappedpeople.」,関東職業能力開発大学校附属千葉職業能力開発短期大学校紀要/千葉職業能力開発短期大学校編,p.48-53 発行:千葉職業能力開発短期大学校,2012年されるので有る。そんな姿を,上記の見学の中で読み取った次第である。日本のおかれた地理的条件や昨今の地球環境の急変からの頻繁する避難生活に関しても,我々は常日頃から,この点での準備をしておかねばならないと考える。日本の大学設置基準を考える時,及び地域連携の研究テーマを考える時,困っている人々のために働こうとしている福祉系の志ある先生方とその研究室の学生さん達を,全国的に発掘し,事ある時には,連絡と連携が取れる様に準備しておくべきであると考える。そして又,幾十年も後継者を育て,継続して行くべきものと考える。それが日本の取るべき総合安全保障の考え方であろう。危機管理の点から,職住は近接ではなく,或る程度の距離感を置いて設定する事。仮設住宅の換気不良と結露問題は,改善しておく事などが,先の調査などから明らかとなっている点で有る。今後も継続的に注目して行きたいと考える次第である。謝意:現地での見学・調査・ヒアリングに際しては,御理解並びに御協力を賜り,ここに心からの感謝の意を表明したい。4.まとめ

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