3/2017
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写真09:食堂の様子(写真:角本)写真10:屋上の菜園(写真:角本)写真11:共用の洗面所(写真:角本)基本的に,自立出来る人が受け入れ条件との事で,見学当時,13名の利用者さんが居られて,食事は自分では準備出来ない人達との事であった。女性が4名で,男性が9名で,50代の方が多い,20才代の女性は若い方である。日々の様子を見て,うまく行ったら褒めてあげる事が大切である。皆,作業所に行っているので,女性が入浴後,男性がシャワー利用の日もあるとの事。門限は9時。寮母さんは,基本的に朝5時40分から準備,7時に食事を出して,夕方5時から準備,6時に食事を出す。男性スタッフは,夜間管理する(3人で,2晩ずつ交替で行う)。寮母さんは,24時間ここに居られる。イベントとしては,2~3ヶ月ごとに,お誕生会を行っており,焼肉パーティー・お寿司などが出て来る。契約では,5年となっているが,更新の可能性もあるとの事。アパート数を確保し,以前に寮だった所なども有る。知的の施設は,多くある様だが,精神の施設は,少ない様であるとの事であった。「長寿・子育て・障害者基金」助成事業があり,これを使っている。-21-大家さんから借りて,見守り付き「福祉居宅」がある。福祉居宅とは,利用契約であって,賃貸契約ではない。この法人が,大家さんから借りて,それを福祉居宅と言う形で,見守り付きで,利用者さんが使う方式である。週一回の巡回とライフサポートが有る。法人が運営する生活支援サービス付のアパート及び食事付き共同生活住居を言い,利用者の生活能力に応じた,生活環境を考慮した住まいであり,セーフティーアパート利用契約を締結し,それに拠り提供される住居である(この住む処を持つと言う事が,就業支援には大切な一要素である)。通常の不動産業者との仲介業務とは異なり,大家さんと法人との間での貸室賃貸借契約を基に行われる住居である(大家さんも,色々な身体的・精神的な条件を有する身障者の方と,直接的に契約する事は出来得ないが,間に法人が入ってケアする事に拠って,この利用システムが成立している所が重要な点で有る)。次に,セーフティーアパートの説明があった。セーフティーアパートとは,地域に生活を求め,自立を目指す人に提供する「NPO入居サポートセンター」が設置している見守り付き「福祉住居」との事である。セーフティーアパートの対象者は,①保証人不在,生活保護受給者,年金受給者など通常アパートなどの仲介業者の賃貸契約基準に適応しないが生活の自己管理が出来,自立生活を目指す人で医療機関,福祉サービス提供事業所,保護観察,行政などの関係機関の支援提供を受けられる人,②対象年齢は成人及び未成年同居者,③長期入院者,DV被害者,高年齢者などはその有する生活能力に応じ,ヘルパーさん等の医療介護支援を受けられると言う条件付きの場合は可能とする,④利用契約の規則を守られる人,等の諸条件が規定されている。一方で,利用出来ない人は,①著しく社会性が欠如し地域生活に不適切と判断される人,②24時間の医療介護が必要な人,③必要な医療を受けていない人,等とされている。(これ等の実情を聞いて,現場サイドのご努力は

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