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図4 eラーニング教材の画面<参考文献>部分のテキストも画面に表示することにした。また,「理解と接し方編」のスライドをそのまま表示すると長時間の再生となってしまう。そこで,再編成をおこない,以下の4章構成とした。各章での再生時間は,10分~30分程度である。 第1章 研修を始めるにあたって 第2章 発達障害と精神障害の基礎知識 第3章 組織的な取り組み 第4章 接し方のポイントと行動特性の気づきこのようにして,「理解と接し方編」と同等の内容の「通信で学ぶ精神・発達障害に配慮した支援と対応(理解と接し方編)」研修が平成29年2月に完成した。これで,各自の都合にあわせて標準課題に取り組み,研修として全員が集合するのは1日(6時間)だけとなり,参加しやすくなった。実際,3月に2コース,平成29年度に入ってすぐに4コースのオーダーが入り,注目度の高い研修となっている。全国的に,一般校の指導員は,配慮訓練生への対応に苦慮している。配慮訓練生への対応は,従来の方法が通用しないばかりか,小手先の工夫だけでは対応しきれない。そこで,配慮訓練生に対してどのような支援・対応を行うのかを紹介した支援・対応ガイドを開発し,さらに,支援・対応ガイドを活用するための研修シリーズも開発した。-17-[1]職業能力開発総合大学校基盤整備センター,“訓練・学習の進捗等に特別な配慮が必要な学生への支援・対応ガイド(実践編)”,http://www.tetras.uitec.jeed.or.jp/publication/search/detail?id=1027,2015.[2]深江,来住,松本,“「訓練・学習の進捗等に特別な配慮が必要な学生への支援・対応ガイド(実践編)」の開発とその関連研修について”,日本職業リハビリテーション学会第43回大会プログラム・発表論文集,pp.72-73,2015.[3]深江,来住,松本,“「訓練・学習の進捗等に特別な配慮が必要な学生への支援・対応ガイド(実践編)」を用いた体系的・段階的な研修の開発”,職業大フォーラム2015第23回職業能力開発研究発表講演会講演論文集,pp.120-121,2015.[4]深江,来住,松本,“「訓練・学習の進捗等に特別な配慮が必要な学生への支援・対応ガイド(実践編)」と関連研修の開発”,第23回職業リハビリテーション研究・実践発表会発表論文集,pp.96-97,2015.[5]深江,来住,安房,寺内,松本,“精神・発達障害と似た行動特性の学生に対する効果的な支援方法に関する研究~研修の開発と実践報告~”,日本職業リハビリテーション学会第44回京都大会プログラム・抄録集,pp.148-149,2016.[6]深江,来住,安房,寺内,“精神・発達障害と似た行動特性の学生に対する効果的な支援方法に関する研究~暗黙の了解などを学ぶ問題集の開発~”,第24回職業リハビリテーション研究・実践発表会発表論文集,pp.36-37,2016.[7]深江,来住,安房,寺内,“精神・発達障害と似た行動特性の学生に対する効果的な支援方法に関する研究~配慮学生との接し方を学ぶ問題集の開発~”,職業大フォーラム2016第24回職業能力開発研究発表講演会講演論文集,pp.234-235,2016.[8]深江,石原,谷口,“職業能力開発の現場における発達障害と似た行動特性の訓練生への対応”,第65回工学教育研究講演会,2017.[9]障害者職業総合センター調査研究報告書No.123,“訓練・学習の進捗等に配慮を要する学生に対する支援・対応に関する研究―ポリテクカレッジ等における取組の現状と課題―”,http://www.nivr.jeed.or.jp/research/report/houkoku/houkoku123.html,2015.研修シリーズは,支援・対応ガイドの内容を段階的に3つに分けて構成されている。そして,訓練現場を想定したリアルな仮想事例を使った実践的な演習が豊富に用意されており,体験的に学習ができる。さらに,忙しい指導員でも研修に参加しやすくなるように,「通信で学ぶ精神・発達障害に配慮した支援と対応(理解と接し方編)」を開発した。これらの研修を活用し,配慮訓練生への対応方法が普及することを願う。5.おわりに

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