2/2017
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最終版の加速度センサを採用するまで,様々なセンサを試してきた。開発の苦労がわかる表であると自負している。本開発ではより高いレベルのヨーヨーパフォーマンスツールの構築を目的とし,ヨーヨーとして高度なトリックに耐えられる性能を維持し,動きによって音楽を奏でられるヨーヨーを目指した。その結果,ヨーヨーの回転を加速度センサで検知,無線通信でその検知情報を受信機に送り,マイコンによりMIDI信号に変換して音楽を奏でられるヨーヨー型電子楽器「轟」が完成した。開発は当初からプロダクト化を目論み進めていたため,精力的に広報活動や対外的発表を行った。展示会への出展,コンテストへの出場,大学のPR活動の一環である各種イベントでの展示など機会があれば参加した。対外活動のねらいとして,ひとつは情報交換の機会をつくり,楽器やその製作活動を世間に発表し認知度を向上し情報提供や意見交換,協力者を仰ぎ研究に役立てるためである。特に楽器フェアへの出展は非常に有意義であった。工業系の展示会ではセンサやマイコン,素材の加工などに関する技術的な質問や意見が多かった。一方,楽器フェアでは演奏家や音楽愛好家など芸術活動やパフォーマ側のアドバイスや意見や,市販化に関しての問い合わせが多く,学生はもちろん,筆者にとっても刺激的なイベントであった。何かしらの“ものづくり”をテーマにした研究活動は,プロダクト化を見据えて,製品や市販品レベルのものが並ぶ展示会に出展するのが理想的であることを勉強した。また,広報活動のため,WEBページを製作した。http://www.iot.ac.jp/manu/mitsui/tec44/現在更新は止まっているが,WEBページでは製作の記録・動画の紹介等を行っている。またTwitterのアカウント(@TEC44_PR)も取得したため,つぶやきも表示されるようになっている。なるべく多くの人に見てもらうため,PR活動する際に-35-は,ウェブページのURL等を紹介するようにした。Twitterは一時期100以上のフォロワーが存在し,特にプロや協議会上位者のヨーヨーパフォーマーからのフォローが多いのが特筆できる点である。さらに,演奏のイメージとして,動画サイトに投表2:試作機開発の経過4.まとめ

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