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図4 育成環境表2 育成カリキュラム-31-入賞」を目標とした。そして,目標を実現するためのカリキュラム(表2)を作成し指導を行った。育成期間は平成28年1月から大会までの約9ヶ月間とし,日数や時間では,函電協側からは費用の問題,所属会社側からは主軸の山田選手の欠勤による仕事の遅れの問題があり,1ヶ月ごとに進歩状況を見極めながら,柔軟なカリキュラム変更を行うことで対処することとした。使用する練習課題は道大会の課題発表が行われるまで前大会の課題を使用し,発表後に本課題の練習5.1 代表選手の選考北海道電気工事業工業組合函館支部では道大会へ出場する代表を作並電気工事の山田貴史選手(当時25歳)とした。代表選手の選考で重視した点は「若年層」「伸び代」「気持ち」とし,勝ちにいける選手を選考した。山田選手の所属会社での主な仕事内容はケーブルテレビの架線工事および一般住宅での屋内配線工事である。5.2 育成環境の整備当施設では代表選手の育成をするための実習場がないため,稼働率の低い実習場を再整備することにした。現在廃科となっている溶接科が使用していた古い実習機器を廃棄し,16m×20mほどの作業スペースをつくり出した。また,夏場使用するためにスポットクーラを設置した。競技パネルの作製は技能五輪の競技委員に指導をいただきながら作製した。図4が整備した育成環境である。5.3 育成カリキュラム育成カリキュラムを作成するにあたり,初めに取り掛かったことは大会目標の設定である。設定にあたっては目標を高く掲げることを念頭におき,選手のモチベーションや主体性の向上を考えながら,筆者と選手で話し合いながら決めることにした。山田選手は出場するからには勝つという意志が強く,筆者もそれに賛同し「道大会優勝」と「全国大会上位5.選手育成

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