4/2016
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写真11:集会室部分外観図4:復興計画案(高田・今泉地区)図5:希望の松メモリアルホート&希望の松ミュージアム復興計画案(設計角本)タロガーの記録値・建物表面の温度・建物外部の照度・気流速・温湿度等の記録値,図面,写真データ,太陽光発電予測値等があり,報告書にまとめられている。仮設住宅の実測調査の中から理解された大きな項目は,住宅や集会室の換気性能が不充分であると言う事である。集会室では,寒い冬の日でも多くの人が集う時には,玄関ドアを少し開放する事で不充分な換気の補助としていた。もう一つは,集会室などでのイベント計画が大切であると言う事。これは人々が集うためには,様々なイベントを開催する必要がある事。生活空間ではあるが,生活の中には精神的な潤いや充実感も必要とされるのである。これ等の被災後の記録が留められた事の意義は,大きいと受け止めている。関係先としては,先の旭市の方々のみならず,現地の仮設住宅で生活して居られる連絡員さんの方とも連絡を取りながら,現地調査に協力して頂いた。又,福祉的ケアで定期的に訪問されて居られる相談員の方々の御意見もヒアリングさせて頂いた。これも感謝に値する事。そして迎えた発表会の時である。夏と冬の現地調査の結果をまとめ上げる段階で,全体としての捉え方などをフォローしながら,まとめ上げて行き発表した。伝達研修の目的のため,報告書を作成した(rf. 文献6. 参照)。4.3.2 東北仮設見学これは日本建築学会の高齢者・障がい者居住環境小委員会主催の見学会からの報告内容である。委員会として,現地のキーマンの方々とのアポイントも取っており,仮設住宅の中での高齢者や障がい者の これは集会室と言う共用部分での様子である,仮設の生活の中にも潤いのある生活としたい-43-方々への配慮がなされた仮設住宅の様子を見学調査し,ヒアリングさせて頂いた。見学調査の成果は,小論文として学会等の機会に,発表させて頂いた(rf. 文献6. 参照)。仮設住宅に於いても高齢者や障がい者の方々への配慮がなされている事は,日本の恵まれた姿の一つであると感じた次第である。4.3.3 東北復興計画案この課題設定は,陸前高田市が当時復興計画案の敷地候補をホームページ上にアップしており,そこの敷地条件に対して自然エネルギー利用の復興計画案を立案したものである。日本建築学会のシンポジウム等で発表させて頂いた(rf. 文献7. 参照)。4.3.4 メモリアル計画案これは陸前高田市が,メモリアルホールの立案について,広く市民からの意見を募集しており,それに対して知人の中学校教員の彼と立案したものである。筆者は,設計協力の形で参加している。卒研生は,その立案に関する模型造りの形で参加している(rf. 文献8. 参照)。 これは予定敷地に自 然エネルギー利用の復興計画案を立案したもの

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