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図3:建屋スケッチ(内部小屋組み&外観)(図実習生作成)写真8:データロガー記録計写真9:建屋内実測風景写真10:建屋軸線計測作業-42-テーマ設定としては,東日本大震災仮設住宅の住環境調査としている。ここの調査地に関しては,車で2時間位の距離に位置していたので,夏と冬の測定調査が可能であった。データとしては,先の測定結果に加えて,solmetricと言うソフトを使って,その敷地における太陽光発電量予測なども実施している。これはその土地での南中時刻がわかれば,どこの土地に出かけて行っても実施出来る方法である。成果物としては,建物内の気流速・温湿度・デー 集会室に設置されたデータロガー記録計,10接点の温熱を5分刻みで記録している,データはノートパソコンに記録される これは天文台に現地の季節・月日に於ける南中時刻を聞いておいて,その時の影をプロットして,建屋の軸線を求めるための作業である 建屋内実測の様子,協同作業で行うので役割分担やチームワーク形成能力が必要とされる4.3 震災関係このテーマの設定に関しては,日本の国がおかれている宿命的な地理的条件があり,その中での建築づくりやものづくりに取り組んで行く姿勢が必要である。日本に於ける建築の将来を考える時に,自然災害や地震災害の多い国として,此の立地条件下での日本の国づくりを考える必要性を痛感している。問い合わせ窓口としては,千葉県旭市の当該課があり,訪問し調査協力をお願いし,仮設住宅の基本図面の入手をお願いした。打ち合わせさせて頂いた職員の方々は,若い学生さん達のために,お忙しい中笑顔で時間を割いて下さった事は,感謝に値する事と受け止めている。関連文献に関しては,日本建築学会における取り組み事例があり,これ等を参考とした。調査レベルとしては,より実務的内容でもあり,readiness状態としては,一通りの建築的理解が備わっている必要があるので,専門課程の卒研生の場合には,指導員の側でも良くフォローして行く必要がある。成果物としては,仮設住宅の図面・図面を基に起こしたエスキース模型・写真データ・気流速計データ・温湿度計データ・データロガーデータ・相談員の方々に伺ったヒアリング内容等がある。計測用道具を準備して,実測調査用の工程表も作成した。4.3.1 東日本大震災仮設住宅の住環境調査これは東日本大震災後の仮設住宅の住環境調査の実習に関する報告である。日本の度重なる震災等の自然災害後の仮設住宅や復興計画に関する報告内容である。

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