4/2016
26/52

図1 九州・沖縄ブロックの18歳人口推移予測[2]九州職業能力開発大学校中山 裕介、増田 征将、千葉支部2018年以降18歳人口が大幅に減少する2018年問題が間近に迫り,九州・沖縄ブロックにおいても18歳人口の推移予測は,図1のとおり2024年までに10%程度減少している。すでに定員割れを起こしている大学等が数多く存在しており,大学淘汰の時代を迎えている。当機構が運営している大学校の中では比較的高い応募者数・偏差値を維持している当校であっても河合塾によると偏差値は40程度[1]であり,決して高いとはいえない。偏差値が高い大学等から定員が埋まることを想定すると,非常に厳しい状況が予想される。さらに,地域における当校の知名度の低さと,高等学校の先生から当校の学力が一般大学より低いと認識されている場合があり,危機感を感じていた。それゆえ当校の応募者確保並びに優秀な人材の確保のため知名度の向上並びに技術力の高さを示すことが急務であると考え,鳥人間コンテストや学生フォーミュラ等の技術的な大会の中でも,広報効果並びに技術的難易度の高い大会に出場することを目標とした。この条件に合う大会として,全国にテレビ放送され,さらに東京大学,早稲田大学等の知名度・学力・技術力の高い大学が出場する「NHK学生ロボコン」への出場を目標とし,平成26年度から渡辺総務課長(現 千葉支部求職者支援課長)をリーダーとした-24-NHK学生ロボコンプロジェクトを開始した。本稿ではこのプロジェクトの結果,並びに各職業能力開発大学校がNHK学生ロボコンに挑戦する際の参考として報告する。NHK学生ロボコンは,日本全国の大学が参加するロボットコンテスト「NHK大学ロボコン」として1991年から始まり,大会を通じて若いエンジニアたちの「モノづくり」に対する情熱と能力の育成,人材交流を通じてアジア・太平洋地域の発展に貢献することを目的としている[3]。主催者から提示される競技課題に従い,アイデア・チームワークによりロボットを製作し,競技を通じて技術力と独創力を競う大会である。また,毎年競技内容が変更されることから,難易度が高い一方,新規チームがエントリーしやすい大会でもある。2015年より当校のような大学校や高専(専攻科及び4・5年生)も出場できるようになり,「NHK学生大岡 和弘、田中 賢一渡辺 英俊1.はじめに2.NHK学生ロボコンについてNHK学生ロボコンへの挑戦〜大学校の知名度アップに向けて〜

元のページ  ../index.html#26

このブックを見る