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図2 チャンバー法写真3 恒温恒湿装置内表2 各湿度域における平均吸放湿量図3 中湿域12時間吸放湿量(2サイクル)図4 中湿域における吸放湿サイクル(5サイクル)PDep10として,5サイクル繰り返した。そのときの試験体重量を1分間隔で測定することで吸放湿量を求めた。25%の湿度変化は,高湿域(70%-95%),中湿域(50%-75%),低湿域(30%-55%)の3域を設定し,それぞれについて吸放湿量を測定し評価をおこなった。実験開始から48[h]経過(2サイクル)した中湿域における各試験体の吸放湿量wa12 [g/m2]を図3に示す。PDep10,PDep7,PDep5の試験体で調湿建材判定基準である29g/m2を上回る結果が得られた。PDep10における5サイクル繰り返し吸放湿試験によるサイクル図を図4に示す。また各湿度域での5サイクルの平均吸放湿量の結果を整理し表2に示す。吸放湿の繰り返しによるヒステリシスロスは見られず,安定した性能が確認できた。また周囲の相対湿度が高いほど吸放湿量が大きくなることが確認できた。ビニールクロスについては吸放湿量が少なく,測定器の下限値以下となり,正確な値が得られなかった。2.4 実験モジュールによる繰り返し吸放湿試験調湿建材を壁面に施工した際の相対湿度変動の抑制効果を評価するため,屋内実験室に2棟の実験モジュール(以下,実験棟)を設置して検討を加えた。実験棟は施工性を考慮して枠組壁工法(2×4工法)-12-を採用した。デシカント棟にはポリマーデシカント材を湿式工法で,ブランク棟にはビニールクロスを乾式工法でそれぞれ施工し,繰り返し加湿を与えて相対湿度の挙動を観測した。実験棟の測定項目の概要を図5に,実験棟の仕様を表3に示す。実験棟は学生自ら施工した(写真4)。加湿には応答性に優れた蒸気式加湿器を使用し,第3種機械換気装置により

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