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図2 訓練イメージ図4 H25年度在職者訓練電気・電子系実施分野図3 高圧受電の契約電力例図5 シーケンス制御分野実施内訳などのICT技術と生産システム技術を習得できるカリキュラムとした。2.2  訓練イメージ企業の節電の取組みでデマンドシステムの要望が高まる中、訓練現場のエネルギー分野の拡充が求められている。図2のようにICTと生産システム技術を融合し、生産設備で電力使用量が大きいと想定される照明、空調、生産ラインの3システムの稼働状況や電力を計測し、ネットワーク経由でサーバに集計し必要なデータをタブレットで確認できるオフィス・工場ネットワークシステムをイメージした。2.3  新規総合課題「電力監視システム」の実施応用力、実践力をつけるため、訓練生が主体となって取組む総合課題の教材を開発した。節電の取組で最も効果があるのが、最大デマンドの抑制である。高圧受電している需要家の電気料金は、基本料金+電力量料金+再生可能エネルギー発電促進賦課金となっている。基本料金は、基本料金単価+契約電力+力率割引率となっており、図3に示す契約電力は、当月を含む過去1年間の各月の最大デマンドのうち最も大きい値となる。最大デマンドは変化する需要電力を計量し、30分単位で平均値(平均電力)を算出する。そのうち月間で最も大きい値のことをいう。よって1日の最大デマンドを抑制することで契約電力が抑えられ、基本料金の低減につながる。本訓練では生産現場で抱えている節電について改善の糸口になる「電力の見える化」というテーマを-4-総合課題とし、PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)のプログラミングやネットワーク技術などシーケンス制御技術の習得を目的に電力監視システムを設定し実施した。2.4  シーケンス制御及び総合課題カリキュラム図4のH25年度ポリテク群馬の電気・電子系の在職者訓練の実績で示すように、55%がシーケンス制御関連のコースであり、図5では、シーケンス分野の59%がプログラミングや応用コースである。生産現場のシーケンス分野の幅広い技術のニーズが高いことがわかる。基本から応用分野にわたり、短い訓練期間の中で効率のよい訓練課題と高い習得度が求められている。

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