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図7 秋田県副知事への受賞報告図8 指導風景ことができた。その結果、秋田短大で初めて出場した平成25年度は第2位、平成26年度は第3位と敢闘賞を受賞した。図7のように、その受賞報告は秋田県の副知事にし、それは新聞等のメディアにも取り上げられた。この経験は学生にとって一生涯忘れられない経験となったと思われる。平成24年度までは秋田県は本競技大会に参加していなかったため、平成25年度出場を目指して秋田短大自ら秋田県の能力開発協会と積極的に連携し、秋田県初の代表として出場することになった。このように、競技に参加する機会を学生に提供することも重要である。4.2  後輩育成および競技の審査や課題作成4.2.1  後輩育成競技の出場者は2年生の5月から1年生の後輩へ技能検定3級の技能指導を行なう。図8は指導風景である。教えることで、はんだ付けの仕方や組立ての手順を再確認するようになる。また、組立て仕様-7-に準じているかを判断できる能力を養うことができる。他にも、1年生全員が合格できるようにするための指導員の補佐的役割も大いにある。実際にこの仕組みを作った平成25年度と平成26年度は受験した学生は全員合格している。平成26年度は、特に受検結果が優秀だった学生が秋田県職業能力開発協会長表彰を授与されており、後輩育成の効果があったと考えられる。4.2.2  電子機器組立て技術競技の課題作成と審査前述したように電子機器組立て技術競技の平成26年度の課題は、秋田短大で作成した。審査は作業部会のメンバが主で行なったが、秋田短大の2年生も審査に加わった。課題作成については、課題漏えいが考えられるので、筆者と2年生1名は直接1年生を指導しないようにするなど細心の注意を払った。組立て課題の候補は作業部会メンバで決めたが、具体的な課題は秋田短大のこの2名で決めた。特に配線設計や製作、プログラム課題の作成は学生が担当し、チェックや直しは筆者が行なった。この学生は平成25年度の本競技出場者であり、若年者ものづくり競技大会の出場者でもある。若年者ものづくり競技大会では敢闘賞で第3位以内に入れなかった悔しい思いをしていたため、後輩には第3位以内になれるような課題を作成したいとのことであった。その結果、課題の3問中1問が一人もできなかったが、若年者ものづくり競技大会までに習得しなければならないプログラミング技術を示すことができたと思われる。この学生には、当日公開する課題の説明や競技結果の講評もさせ、社会人になってから必要不可欠であるプレゼンテーション能力や責任感を身につけさせることができた。4.3  学生の声競技者は総合制作実習として、競技や後輩育成に取り組んでいる。その実習に対するアンケートの結果は図9のようになった。「あなたはこの実習テーマについて積極的に取り組みましたか?」という質

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