4/2015
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図4-1 研修成果の活用についてつ受講していただいた。①受講する分野(品質管理または、生産管理)の訓練を担当した経験のある指導員。②概ね5年の指導員経験があり、受講する分野について、訓練を実施した経験の無い指導員。①は、指導員として知っておいて欲しい下限を念頭に、②は自身が訓練を展開する上で必要な上限を明確にすることを念頭に受講していただき、それぞれの立場から試行研修に対する意見を聴取した。4.2  開発したカリキュラムの評価研修終了後、研修部が実施した研修に対するアンケート調査結果の一部を図4-1に示す。試行研修において78%の受講者が今後訓練に活用出来ると回答しており、直接生産分野の訓練へノウハウとして間接支援分野の要素を取り入れて展開することが出来ることが確認できた。また、試行研修受講後、ディスカッションによる意見交換会を行った結果の一部を以下①から③に示す。①試行研修をとおして、間接支援分野の重要性に気付くことが出来た。(共通)②グループワークをとおして「間接支援分野を直接生産分野へどう活用していくのか」の課題は実用的だった。(共通)③具体的な事例が聴け,今後,訓練へ展開する際、役に立つと思った。(生管)同様に、カリキュラムの難易度や時間配分等に係る試行研修に対する意見も聴取し、これらの意見に基づき、カリキュラム及び時間配分の改善を行った。-39-[1][2]独立行政法人労働政策研究・研修機構「ものづくり現場の中核を担う技能者の育成の現状と課題に関する調査」本調査研究・開発では、品質管理及び生産管理の内容を詳細に扱うことが目的でないため、訓練現場の現状や各施設の要望を踏まえ、カリキュラムへ取り入れる技術要素を決定し、開発を進めた。また、「間接支援分野の要素を直接生産分野へ取り入れる」ことに着目し、具体的に訓練へ取り入れることがイメージしやすい事例を中心に検討、開発を行った。そのため、双方の試行研修にはグループワークを多く取り入れ、直接生産分野の訓練へ如何に間接支援分野の要素を取り入れるか、という点を重視し、間接支援分野が直接生産分野と密接な関係であることに気づけるようなカリキュラム構成となっている。品質管理及び生産管理の試行研修をとおして、間接支援分野の直接生産分野への導入等における課題として、「間接支援分野全般の指導員間の情報交換が難しい」との意見が多く挙がった。試行研修を実施することで職業大を中心とした「間接支援分野」訓練に係る人的ネットワーク構築の第一歩を踏み出せたと判断しているが、さらに情報交換をスムーズに行える環境構築が必要である。そのためにも、本調査研究・開発の成果物などを活用した指導員研修の機会などを設けるなど、今後、段階的な取り組みが必要と考える。最後に、本開発を進めるにあたり、貴重なご意見を賜った検討委員の皆様ならびに、カリキュラム構築、試行研修を実施していただいた作業部会委員の皆様にこの場を借りて感謝申し上げます。5. まとめ6. 謝辞

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