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ミニ四駆大会へのいざないタミヤ公式コースと自作コースの設計京都職業能力開発短期大学校 加畑 満久過去2年間の学校祭において、地域の「ものづくり」意欲の向上と子供達に「工夫する楽しさ」を体験してもらえる機会提供として「ポリテクカレッジ杯ミニ四駆大会」を開催した。有志職員が総長100mを超えるコースを制作し提供することで、完成車を作り走らせること、またそれらを改良して「より早く安定に走らせるためにはどうしたらいいのか」などの体験を通して「ものづくり」の楽しさを体感して欲しいとの想いで実施した。実体験をすることで子供達の取り組み姿勢は大きく変化する。本報告は、まずポリテクカレッジの存在を地域や子供達に知ってもらうこと、そして「ものづくり」に興味を持ってもらいたいとの想いを実践し、今後の展開をお知らせするためのものである。私が小学生だった頃と今を再考してみると、いろいろな事に気がつく。マンガ雑誌をひとつ取ってみても、付録として紙製ではあったが工作モノが付いていた。紙を切り、糊やセロファンテープで張り付け完成させる。今思えば他愛もないモノではあるが、当時は夢中になったものだった。学習研究社(学研)が小学校に入り込んで販売していた「学習」と「科学」という雑誌も、今となっては懐かしい。いずれも、付録が楽しみであった。現に、その制作者たちの付録の企画への苦労話を良く耳にする。今思えばものを作るその作業が、子供の楽しみであり、理系へのあこがれを醸成していたのかもしれない。わが校は、「日本のものづくりを支えたい」との想いを大切にした実践技術者を育成している。少子化の時代に入って大切にしなければならないのは、「おやこ共通の話題の提供」であり、親の時代の遊びを通して親子が関わり楽しみ共有してふれ合い、「ものづくりの心」を大切に育て、「ものづくりへのあこがれ」を持って欲しいと思う。-27-「ものづくり大国日本」は、衰退した。最大の問題はコスト高だったといわれている。人件費が高いとの引き合いもあるが、時間当たりの単価はさほどでも無い。本当のところは、就業時間の長さが問題なのではないだろうか。1. はじめに2. ものづくり大国日本ポリテクカレッジ杯ミニ四駆イベントの取り組み

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