2/2015
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写真7 公開発表会の風景図2 発表スライド②事業所側は夜間,土日の勤務ができる人を希望するが,求職者側は平日の日中のみを希望する人が多数となっている③求職者側から見て給与が希望額より安い④マイナスイメージの払しょくインターネットで情報収集すると,仕事の厳しさなどのマイナスイメージが多く見られる.魅力的な情報を見つけるのが難しい状況にある.もっと積極的に業界の魅力を発信していくことも必要となるであろう.(3) 介護の魅力発信の提案学生の発表では,特に実現可能性を考えず自由な発想を発表することとした.①介護の仕事を数値化する介護の主だった仕事を作業に分け,作業の数値化をする統一した表現法を確立させる.例えば,この仕事は何カロリーの消費量の作業がどれだけあるといった表現をすることで,-38-仕事の総量を把握しやすくする.また,こうした仕事量のバランスを考えて人材配置をするなどの活用をすることで,適正な配置も可能となる.公共職業安定所(ハローワーク)における職業訓練の紹介においても,仕事を数値化した説明をすることで,イメージではない具体的な仕事の相談もできるようになると思われる.②介護用ロボットの普及促進介護分野にロボット技術を導入することで,身体的に負担感のある作業を円滑にできるようになるのではないか.また,一部の作業をロボットが担当することで人材の省力化にもつながるのではないかとの提案である.業界の専門性を持たない人の発想が加わることで,現場業務の改善や発展も考えられるようになるのではないだろうか.③高齢者とのふれあいの場の確保学校教育の中で高齢者とのふれあいの場を確保することも重要ではないかとの提案があった.高齢者は過去には職業人であったり,人生の様々な経験者でもある.インターネットや本で入手できる情報では偏りがでるため,高齢者の話を聴くような機会は人生観や職業観の醸成に大いに役立つのではないだろうか.また,大学等でも専門性を問わず介護の実習を科目に加えるような取り組みも必要ではないだろうか.人との関り方などの視点を学ぶことにもなる.④キャリアパスの提示介護業界に入職後のキャリアパスについて整理して職業相談窓口に整備し,それをもとに相談が進められると,将来イメージがつくようになると思われる.入職当初は給与が思った金額に満たないかも知れないが,資格取得を重ね,仕事の実績を積むことで将来のキャリアイメージが明確になっていくことが,やりがいの一つになっていくと考えられるだろう.

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