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図1 WEB上で過去の女性左官の活躍を紹介写真5 現在の女性職人たち4. 女性左官育成を再度PRという体制で女性左官を守る必要はなくなりました。 そのため,女性事業部は廃止され,男女問わず,混合で現場に行くことが当社で当たり前の光景になりました。逆に,女性左官がいるということが,あまりに社内で普通のことになってしまったので,女性の採用を積極的にPRをしない時期もあったため,女性左官が2名にまで減少した時期もありました。 平成12年ごろから,自社のホームページを作成し,その中で,過去のハラダサカンレディースの活躍を紹介しました(図1)。そうすると左官を目指したいという女性の問い合わせが増え,その結果,再び女性左官の育成に力を入れるようになりました。 その流れもあり,女性の応募が増えてきて,現在では8名の女性スタッフがいます。彼女たちは左官・タイルの技術を磨くために日々,現場で奮闘しています。 ハラダサカンレディース発足当時のスタッフと今のスタッフを比較すると,発足当時は,デザイン的なものがやりたい,新しい表現をしたいという考え方の女性が多かったように思います。メディアにも注目されていましたし,商業施設などでは自分が作ったものが大勢の人に目に触れるというおもしろさを求めてレディースに入った人が多かったように思います。左官をやってみたいという気持ちよりも,新しいことにチャレンジしたいという考えが多-3-かったようです。 一方,今いる女性スタッフたちは,左官をやりたい,タイルをやりたいと思っている人が多いように思います。左官やタイルの仕事は派手な仕事ばかりではなく,単純作業の繰り返しで地味な作業も多い。何かの下地など人の目に触れることなく隠れてしまう部分もあります。そういう中でも左官の技術,タイルの技術を覚えたい,身に付けたいと思っている女性が多くなってきたと感じています。 それは時代の変化で,女性職人という生き方が少しずつではありますが,世の中に浸透してきたからではないかと思います。少子・高齢化への取り組み

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