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写真2 遠州灘に建設中の防潮堤1.はじめに東海職業能力開発大学校 浜松校(ポリテクカレッジ浜松) 産学連携室幸野 政紀  写真1 「浜松まつり」の凧揚げ合戦技能と技術 4/2014 東海職業能力開発大学校浜松校(愛称:ポリテクカレッジ浜松)は静岡県浜松市の南部遠州灘近くに位置している。 政令指定都市浜松は,北は赤石山系,東は天竜川,南は遠州灘,西は浜名湖と四方を異なる環境に囲まれ,面積は約1,600㎢で全国第2位と広大で,人口は81万人と静岡県1位である。冬は「遠州のからっ風」と呼ばれる北西の強い季節風が吹く。浜松で最も有名なものは5月に開催される「浜松まつり」1)の凧揚げ合戦。凧揚げ合戦は本校からほど近い「中田島砂丘」が会場となるが,東日本大震災以降,遠州灘では中田島砂丘地域を含め浜名湖から天竜川河口まで17.5㎞にわたり,高さ13m,幅50mに及ぶ防潮堤2)の建設が進められている。-6- 浜松を含む静岡西部地域の産業は,楽器関連(ヤマハ・ローランド・カワイ),自動車関連(スズキ・ヤマハ発動機・ホンダ),浜松ホトニクスなどの光技術関連の製造業が存在し,浜松から愛知県に続く日本のものづくり産業の集積地域であり,浜松市の従業者の過半数は輸送用機械・生産用機械・電気機械関連などの製造業に携わっている。 明治・大正期には遠州織物に代表される繊維産業の拠点として栄え,沿岸に位置しながら内陸型産業が発展したことが今日の産業の基盤ともなっている。近年は中堅企業まで海外に製造拠点を移転し,国内事業は海外拠点の機械設備の開発製造を事業の柱としている企業や新分野進出・新製品開発などの取り組みを加速している企業も見受けられる。 一方で,特殊な製造技術を有する企業や部品サプライヤなど国内製造を主力事業としている企業もあり,人材育成の課題や期待も多様化してきている。 本校は昭和57年に短期大学校として設置され,専門課程の卒業生総数は2,968名,在職者対象の専門短期課程(以下「能力開発セミナー」という)の受  他機関と連携した取り組み2 東海職業能力開発大学校 浜松校の産学連携推進の取り組みについて

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