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図8 電気科工業高校校長・教員との意見交換会-39-4.電気系教育・訓練機関の学生との交流事業について⑴ 事業企画に至った経緯 電気工事業は,お客様と接し電気を安全・安心に届けるという社会インフラを担っており,安全・安心に電気をお届けする電気保安確保の観点から,優秀な人材を確保し,国民生活,産業競争力の向上に貢献できる優秀な人材を育成しなければならない。しかし,こうした社会の要請があるにもかかわらず,仕事の内容や役割が外部から見えにくい側面があり,次代を担っていただく電気系教育・訓練機関の学生においても同様である。 昨今の少子高齢化時代により,人材不足,技能継承が課題としてあり,若手入職者の積極的な確保が必須となっている。今後,現在60歳以上の技能労働者が引退し,新たな人材育成の期間を考えると,人材不足に対して,十分な対応が早急に必要になってきている。 将来の電気工事業界を担っていく若手入職者を確保するためにも,特に電気系教育・訓練機関(工業高等学校,専修学校,職業能力開発校等)の学生に対して,学業の段階から電気工事業界の実態や魅力を示していくことが必要である。 このような状況を鑑みて,技術・技能の継承,業界活性化の観点から,「電気系教育・訓練機関の指導者,学生との研修会(意見交換会含む)等」=「交流事業」を企画した。を賢く使って,快適に暮らそう~・商業施設の技術提案による受注活動・ホームソリューション関連製品のご紹介・電力品質改善課題と対策装置のご紹介,グリーンニューディール事業,充電インフラ整備事業の取り組み・電気設備業におけるタブレットPCの効果的活用方法・施工品質向上による安全・安心の提供 2)と3)の実施により,技能競技だけではなく知見拡充の場となるような大会とするよう努めた。⑵ 開催目的 電気系教育・訓練機関との連携をとることで,教育の現場での課題解決や電気工事業に対する理解促進を図るとともに,この事業を通して,①  学生に対し,現場のイメージだけでなくキャリ⑶ 事業実施に当たって 事業実施に先立って,平成26年9月5日に全日電 この事業により電気工事業界に対する不安・疑問等を解決してもらい,業界について具体的にイメージできるようサポートすることで,将来の担い手となる電気工事技術者を確保し,ひいては電気工事業界の活性化につながることを期待するところである。アのイメージを具体的に伝える②  電気工事業界の経営者・技術者と電気科の教員・学生等のつながりを作ることで,将来の就職先として選ばれる業界づくり③  交流事業で得られた経験を基に新入社員の受け入れや育成に生かし,未来の電気工事業の発展に生かすという3つの目的を果たしたいと考える。 人と人との交流を主体とした事業であるため,マクロな効果が期待できる施策ではないが,実際にコミュニケーションをとることによって,『若者に魅力ある電気工事業の理解促進』を図ることは,草の根的な活動ではあるが,非常に効果的であると考え,この事業を企画した。実践報告

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