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①イメージ・ブランド戦略②想いの共有化10.キャラクターの発展的な活用法校と西部高等技術校がそれぞれの地域を管轄して実施しているが,リーフレット等には島根県では認知度の高い島根県観光キャラクター「しまねっこ」が活用されている。 ハローワークで求職者支援訓練のリーフレットを入手した求職者にとっても,「求くん」「求ちゃん」が掲載されていることで,コース選択の際に安心して選択できる効果があると思料される。 今後,求職者支援訓練キャラクターとして「求くん」「求ちゃん」が浸透し,求職者支援訓練が求職者にとって身近な存在として認識されるよう期待している。 島根県で実施している求職者支援訓練の評価は高く(修了者の5段階評価でおおむね4以上),口コミによる広がりが期待される。その際にイメージ・ブランド力を視覚的に伝えていくことができることが,口コミの広がりを後押しすることになるだろう。 また,キャラクターを確認することで求職者支援訓練のリーフレットであることを利用者が確認しやすくなる効果が期待できること。 個別の民間教育機関が訓練の実施機関の役割を担うが,島根県において求職者支援制度を担う機関として連携し,地域に貢献しようという想いを共通して持つ際の象徴として理解すること。 広報において,実施機関が行う場合も訓練内容によっては,他の機関と相互に協力して活動することや,訓練内容を一層充実させるために講師を相互に派遣するなども期待できること。9.対象となる求職者へのメッセージ性 前述のとおり,求職者支援訓練は第二のセーフティネットともいわれている。マーケティングの消費者行動の流れを表すモデルにAIDMAがある。これは,そのサービスの存在を知り(Attention),興味を持ち(Interest),欲しいという欲求を持ち(Desire),記憶して(Memory),最終的に購買行動-21-に至る(Action)というサービス選定のプロセスを経るという考え方である(ほかにもソーシャルメディアに対応した新しい考え方も多数提示されている)。 しかし,職業訓練は形がないサービスであり,それがあるという存在認知(Attention)や興味を持ち(Interest)得るためのサービスの効能評価を伝えることが難しい。 「マーケティングとは,企業および他の組織がグローバルな視野に立ち,顧客との相互理解を得ながら,公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である。」(日本マーケティング協会,1990,マーケティングの定義)とされている。ここで,その他組織には教育・医療・行政などの機関,団体などを含んでいるとしている。さらに,ここでいう「総合的活動」とは「組織の内外に向けて統合・調整されたリサーチ・製品・価格・プロモーション・流通,および顧客・環境関係などにかかわる諸活動をいう」としている。 当センターではこうした考え方を踏まえ,可能な限り説明会も実施するよう実施機関に働きかけているが,場所や人の体制面から容易に設定できない場合もある。その場合も気軽に実施機関に問い合わせをし,コース全体をコーディネートする責任者と直接話ができると,訓練の活用につながりやすくなるであろう。 そこに安心して問い合わせができるように何が必要かという視点も大切と考えている。イメージキャラクター「求くん」「求ちゃん」が,その「安心感」を届けるメッセンジャーになれば幸いである。 島根県の観光キャラクター「しまねっこ」は,「しまねっこの部屋」というホームページが開設されている。これは観光キャラクターを主に,島根の観光をアピールする方法であり,ブログをはじめフェイスブックやツイッターを同時に活用した広報手法である。 キャラクターを中心に据えた手法は,それ自体が注目される方法にもなるであろう。訓練そのものを他機関と連携した取り組み4

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