2/2014
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 近年,住宅リフォームの需要が高まってきている。これは,高齢者等を対象にしたバリアフリーへのリフォームや築数十年経過した建築物が,建て替えるには予算的に厳しいというところが,大きい要因と考えられる。当校でも,最近の住宅建築科生徒の就職状況を見ると,リフォームを専門に行っている事業所への就職が,多くなりつつあるのが現状である。そのため,リフォーム技術を実技に取り入れていく必要があると考え,今年度は,実技の一環として,老朽化が見られる築30年の住宅建築科実習棟トイレブースのリフォームを行ったので報告する。 県立国際たくみアカデミーは,日本の真中の「へそ」にあたる岐阜県美濃加茂市にあり,そのなかでも木曽川のほとり,旧中山道の宿場町太田宿として栄えた美濃太田駅北部に位置する。当アカデミーは,昭和22年太田木工芸補導所として開所,平成15年に現在の名称となり,翌年に職業能力開発短期大学校が開校し,職業能力開発短期大学校および職業能力開発校の2校より構成されている。当科は短期課程1年コースとして職業能力開発校(図1)に設置され,昭和58年の建築科を発端に,科の再編等を経て県内の建築大工技能者養成機関の1つとして現在に至っており,平成25年度は,16歳から60歳の生-35-徒12名が,在籍している。実践報告岐阜県立国際たくみアカデミー 職業能力開発校 住宅建築科大野 生二石田 敏郎図1 職業能力開発校本館図2 トイレ概略図面図3 既存のブース 1.はじめに2.本校住宅建築科の概要―実技の一環として―実習場トイレのリフォーム

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