2/2014
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 加工部品は,図3の①ベースプレート,②シャフトホルダA,③シャフトホルダB,④上板,⑤モータ取付金具,⑥センサドグ,⑦センサレール(追加工)とする。主要部品の①~⑤は,板ものや角ものになるので,汎用フライス盤とボール盤作業が主になる。図4は部品図の例としてシャフトホルダAを示す。以下に加工のポイントを示す。⑴ ①ベースプレートの仕上がりサイズは幅175×長さ420×厚さ16とし,底面の平面度0.05mm,底面基準に上面の平行度0.05mmが要求される。底面全面の平面削りは長尺ものの加工になるため,通常使用しているマシンバイス1個では精度加工ができない。⑵ ②③シャフトホルダの仕上がりサイズは幅175×高さ46×厚さ20とし,2個のシャフト穴20mmをあける。玉軸受穴28mmのAタイプと玉軸受穴26mmのBタイプがある。玉軸受穴のはめ合いはH7,各穴間隔の寸法公差±0.02mm,底面と各穴の平行度0.01mm,底面と片面の直角度0.01mmが要求される。穴の加工は仕上げにボーリングバーを使用し,ボアマチックで測定しながら加工する。学生はともに使用経験はない。図5にボーリングバーを用いた加工を示す。また,シャフト穴技能と技術 2/2014-30-には端部から隙間2mmのスリットを入れるため,千鳥刃メタルソーを使用する。これも使用経験はない。⑶ ④上板の仕上がりサイズは幅110×長さ175×厚さ16とし,上面と下面の両面を平面削りする。下面の平面度0.02mm,下面と上面の平行度0.02mmが要求される。上面には深座ぐり穴加工が20ヵ所あり,センタドリルや沈めフライスを使用する。⑷ ⑤モータ取付金具の材料は 加工代2mmを残し,ワイヤカット放電加工機で粗取りする。2種のモータを取り付けできるよう,組付穴は段付穴38.1mm,貫通穴24mmとし,それぞれE9とH7の図4 部品図の例 シャフトホルダA図5 ボーリングバーの加工

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