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811147118133 訓練施設で最も役だった訓練と就職後のフォロー希望についての結果は,表4に示すとおりである。訓練施設で最も役だった訓練は,生活リハの【歩行訓練】で11名,次いで【点字】,【パソコンの基礎操作】が9名,職業リハの【パソコンの実務レベル操作】が6名であった。【歩行訓練】は,通勤経路の確立,および職場内での移動に役だち,【パソコンの基礎操作】【パソコンの実務レベル】は,現在の仕事に欠かせないものとして役だったものであると考える。また,【点字】が役だったと答えた人は,電話応対時のメモや書類ファイルの識別に利用していた。 一方,就職後のフォローとして希望しているものは,職業リハの【パソコンの実務レベル操作】が8名で最も多く,次いで【歩行訓練】の7名,【メンタル面でのサポート】が3名であった。就職後フォローを希望している【パソコン実務レベル操作】は,キャリア向上のために必要な操作を習得したい,また【歩行訓練】は転居や転勤など移動経路の変化,および自身の視力の変化への対応を希望していた。【パソコン実務レベル操作】と【歩行訓練】は,いずれも環境の変化の影響を受けやすいため,就職後フォローの希望が多かったと考えられる。 一方,技術面だけではなくメンタル面でのフォローも望んでいた。職場生活では人間関係での悩みやストレスなどがあるためと考えられる。 復職を含む就職後のフォローの希望は,生活リハ,職業リハの両分野にわたっていた。 就職後フォローの希望のなかで最も多かったパソ役だった訓練フォロー希望1199642-(件)コンについて,パソコン技術向上研修への希望は,15名中12名が希望しており,そのうち11名は,職場から研修としての参加が可能であろうと答えている。 パソコン技術の向上は,事務職系・ヘルスキーパーという職種にかかわらず,就労した視覚障害者にとり,就職後のフォローとして重要な課題であると考えられる。 職場生活を円滑に送るための工夫として,『仕事をするうえで気を付けていること』と,『コミュニケーションを円滑にするための心がけ』についての結果である。 まず,『仕事をするうえで気を付けていること』については,「職場でのコミュニケーションの取り方に関して」と回答した人が15人中7人であった。また,「ストレスを引きずらないようにしている」「同僚との仕事のバランス」という回答もあった(表5)。  これは,仕事をするうえで,周囲から声をかけてもらえるような雰囲気づくりを心がけるなど,コミュニケーションの重要性を意識し,腐心しながら職場生活を送っていることを示していると考える。 次に『コミュニケーションを円滑にするための心がけ』について,回答総数27件(複数回答)のうち,最も多かったのが「こちらから声をかけるなど,雰囲気づくりをする」が6件,「あいさつをする」が5件,「自分の見え方やできることなどの状況を伝える」が3件であった。また,「お願いするときは一人に集中しない」「話に入り込むのに苦労する」などという回答もあった(表6)。 コミュニケーション仕事のバランスストレス引きずらない特になしその他-11-件数障害者に対する職業訓練2(件)3.5 役だった訓練と就職後のフォロー希望3.6 パソコン技術向上研修への研修参加表4 役だった訓練と就職後フォロー希望訓練項目名歩行点字パソコン基礎パソコン実務レベル日常生活動作各種情報メンタル面支援3.7 職場生活を円滑に送るための工夫表5 仕事上で気を付けていること項目

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