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表1 遊星歯車の回転数の算出(のり付け法)図11 遊星歯車機構(ピン歯車とサイクロイド歯車)図12 平行クランク機構4.2 サイクロ減速機の設計・製作図13 サイクロ減速機の組立図 ⑵式から内歯車の歯数Z1と遊星歯車の歯数Z2との歯数差を小さくし,遊星歯車の歯数Z2を多くすることで大きな減速比を得ることができる。サイクロイド歯車では,歯車ポンプと同様に歯数差1枚内歯車と外歯車を噛み合わせることができる。さらに-35-図11のようにサイクロ減速機用いられているピン歯車とサイクロイド歯車でも噛み合わせることができる。図はピン歯車(歯数10枚)とサイクロイド歯車(歯数9枚)を組み合わせで減速比は9となる。この機構では腕の代わりに偏心軸とベアリングを組み合わせて内歯車内を遊星歯車が転がるようにしている。この機構から実際に大きな減速比を得るためには,軸の周りを回転しながら移動する遊星歯車の回転数N2を出力軸としなければならない。つまり,軸心が平行に食い違っている軸に回転を伝える機構が必要となる。そのため,サイクロ減速機では,平行クランク機構を用いて,遊星歯車回転数を出力している。平行クランク機構を図12に示す。平行クランク機構としては,平行四辺形の形成するリンク機構が一般的であるが,ここでは,円形上に配置された穴とピンで構成し,サイクロイド歯車の回転を出力軸に伝えている。 図13に製作したサイクロ減速機の組立図,図14の分解図および図15に内部の写真を示す。設計仕様は,減速比は20,転がり円直径3mmである。したがって,設計仕様から遊星サイクロイド歯車の歯数は20枚,導円直径120mm,ピン歯車の歯数は21枚ピン径3mmピッチ円126mmと計算される。設計に実践報告

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