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3.旋盤職種 大会を終えて大変良い経験を得たと考えている。それは大会を通じて先生方の熱心なご指導を受けCAD技能の向上,より深い機械製図の知識を習得できたからである。大会終了後はCADトレース技能審査に挑戦して無事に合格することができ,これまで取り組んできた取り組みが生かされた。今後はプラント製図2級の合格を目指したい。現在は第8回大会出場候補選手の育成に努めており,出場選手には日々練習を積み重ね,上位入賞を果たすことを願っている。 平成24年7月30日から8月2日までの4日間,滋賀県米原市の滋賀県立高等技術専門校米原校舎(テクノカレッジ米原)⑸にて開催され,7月31日からの2日間,旋盤職種に参加した。競技会場内の様子を図6に示す。滋賀県立高等技術専門校は旋盤やフライス盤など数多くの機械を保有しており大変設備の充実した教育訓練施設である。白戸選手は前年度の第6回大会から2大会続けての出場であることから,ここでは第6回大会の出場経験を踏まえて述べる。 本競技は図7⒜に示す部品図2種類に対し標準時間を3時間(延長時間30分)として課題が設けられており,旋盤加工による部品の完成を目的とする。加工するに当たり,与えられる素材は炭素鋼S45C(C 0.45%含有)2個と1時間の試し削り用素材1個となっている。素材を削るバイトはすべて市販品である。双方の課題がかみ合うときの寸法は図7⒝に示す組立図のように非常に厳しく,表面粗さも最大6.3μm以内と非常に高精度が要求されている。 第6回大会のエントリーの時点で,まだ技能検定3級課題の練習をしており,技能検定3級相当の課題を作ることができる程度のレベルであった。表2に示すように基本的な内径および外径の段削り,テーパ加工までの加工要素は当時の時点で可能であったものの,その他の加工要素は知識や技能に乏しく課題寸法公差内に入る入らない以前であった。大会へ向け急ピッチで仕上げたが大会前の練習量が圧倒的に不足していた。また大会使用機械として青森校には「ワシノLAO-80A型」の旋盤がなく,当⒜ 三次元モデル ⒝ 練習用課題図面(A3サイズ)図5 若年者ものづくり競技大会練習用教材図6 競技会場(滋賀県立高等技術専門校)内の様子技能と技術 4/20132.5 出場選手の意見ならびに感想3.1 旋盤職種競技概要3.2 第6回大会出場経験からの問題点⒜ 部品図       ⒝ 組立図 図7 旋盤職種競技課題図面(第7回大会)-24-

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