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1.はじめに2.業界団体等へのアプローチについて高度職業能力開発促進センター増田 征将小渡 邦昭・秋山  隆・竹野 俊夫・福永 卓己・榊原  充-1- 「百年に一度と称される」経済不況のなか,団体およびものづくり業界の中小企業が人材育成,高度化等について「真に何を求めているのか」を的確に把握しその期待に応えること,また,企業目線に立った支援を実施することが求められている。高度職業能力開発促進センターでは,これらの期待に応え機構自体の存在意義を高める支援体制を検討するため,平成21年度より当センター職員 小渡,秋山,竹野,増田でプロジェクトを発足した。 ものづくり業界の中小企業へ効率かつ効果的な支援を行うためには,的確な業界ニーズを掴み,訓練を必要としている企業等へアプローチをする必要がある。業界ニーズおよび訓練を必要としている企業等は業界団体が教育委員会等を設けて把握しており,効率かつ効果的に支援を行うためには業界団体との協力は不可欠である。また,平成20年9月のリーマンショックならびに平成23年3月の東日本大震災による経済不況により中小企業の雇用調整に係る助成金の利用が急増したため,国の能力開発行政に携わる者の使命として,積極的に支援を行ったところである。 今回のプロジェクトを行う過程で,機構が行っている能力開発に対して,業界団体・受講企業等からご意見,ご要望をいただいている。これらのご意見,ご要望を真摯に受け止め,能力開発支援の提案および実施を行ったところである。 現在,(一社)日本金属プレス工業協会,(一社)日本鍛造協会,(社)日本鋳造協会,(一社)日本ダイカスト協会,(社)日本金型工業会,浦安鐵鋼団地協同組合,墨田区等,中央団体および地方団体を含め18団体との連携により能力開発支援を行っている。 これらの取り組みについて事例を紹介し,今後の事業主・業界団体等への支援の参考になれば幸いである。 業界団体等にアプローチする際に3つの点に注意している。① 心構えとして熱意と信念があり,お客様の前では真面目だが明るさがあるように努めていること。また,企業経営者および業界団体の代表者との会話のキャッチボールができることは言うまでもない。  なお,「熱意」「信念」「真面目」「明るい」という項目は当機構の職員であれば,だれしも体得しているものであるが,「会話のキャッチボールができる」という点は若干弱いところがあるので,実践しながら強化をする必要があるのではないか。② 業界団体等のニーズを予想して,能力開発セミナーのカリキュラム案を作成すること。詳しくは3.訓練の内容で説明する。魅力ある職業訓練について11  魅力ある職業訓練について 業界団体等に対する効果的な能力開発支援について

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