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図1 5S・QCDコンクール(3年次生)図2 KYT基礎4ラウンド法(4年次生)に,5Sのルールとチェックリスト,QCDチェックリストを直前に説明し,風力発電模型製作を,実施している。製作に不要なものは,すべて別机に置くことをルール化してある。製作過程で,5S・QCDを意識した作業状況の写真を撮り,終わりに順位と講評・写真公開を行っている。休憩時に,椅子を整理することを忘れたり,カバンを床に置き忘れたりしている。図1に示す。5Sの得点が高いチームは,QCDの得点も高い傾向が表れていることを,まず理解させる。後半の標準課題(3ヵ月)では,課題のQCDチェックリスト表を作成し,QCDの視点から評価も実施している。 また,安全衛生パトロール体験を標準課題の中で模擬的に実施している。安全衛生腕章を付け,自分たちの実習環境・先輩の実習環境などのパトロールを行い,後日,学生らがまとめ,3・4年次生の環境で気がついた点を指導員から講評している。⑶ ヒューマンスキル,コンセプチュアルスキルの意識した活動として,安全衛生を醸成する風土づくりを実践する。4年次に「ひとりひとりカケガエノ良好だが、不要なペットボトル:減点例切り方での羽品質:減点例-7-ナイひと」という人間尊重の基本理念,めりはりのある厳しく,明るくいきいきとした職場風土づくりを目指すKYT基礎4ラウンド法(摸造紙使用)の実施(図2に示す)。「元気・やる気・強気・勇気」の学ぶ側の意識が源。全員のゼロへの志であり,使命感として,1人ひとりの人を人間として大切にしよう,そのために何がなんでも全員参加で安全衛生を先取りし,事故・災害をゼロにしなければならないという人間尊重の決意である。・指差し唱和と指差し呼称による腕を伸ばし,びしっとする体験も必要。学生の積極的なかかわりにより,主体性を伸ばす。・選択,合意,決断を迫り,決断を下す人が育ち,チーム力・指導力などの人間性が磨かれる。⑷ 年間安全衛生活動・健康診断。安全第一と健康第一は両輪。・全国安全週間,全国労働衛生週間,年末年始無災害運動とスローガンの掲示。・全学生の安全衛生標語募集と,見える化。全職員と全学生からのヒヤリハット調査と見える化。・上からの数字だけの安全もあるが,定着はない。安全の理念が1人ひとりに浸透するかが大切。一万分の一人からの気づき。一万人の一人の話をすれば,学生は傾聴し,ゼロ災の大切さを感じているのがわかる。【川崎製鉄の水島工場で,ある日一人の社員が労災事故で亡くなった。当時の工場の労働部長のAさんが早速弔問に訪ねると,20代半ばにして若き未亡人となってしまった奥さんが,涙も涸れ果1

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