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3.取り組みの内容将来のリーダー」を養成するためには,学生達も指導方法を工夫したり,練習したり,学んだりすることも必要であると考えた。 ヒューマンスキル,コンセプチュアルスキルの仕事の視点が前提である。大学校の年間安全衛生事業計画に連動させた取り組みと,中央労働災害防止協会が主唱する運動を節目として取り組んだ。安全衛生管理実習が応用課程では,通年にわたり実施されていることから,職業生活に向けての安全衛生の意識づくりを実践する必要がある。また,技能照査実技試験実技細目の区分に安全衛生作業「安全衛生作業の管理と推進ができること」の項がある。応用課程・生産機械システム技術科の学生に対して具体的には,以下の内容を指導して,働くための正しい道を保証する職業訓練を実施している。⑴ ○○年度 チーム生産機械安全衛生活動宣言をし,安全衛生職業訓練は知識の付与によって終わるのではなく,付与された知識,技能が第一線の現場において生かされることが重要である。一目でわかるオープンスペースへの掲示。・ものの5S:仕事からムラ,ムリ,ムダをなくす。効率性を高める職場の環境整備。整理:不要な部品・部材や備品,書類を処分する。整頓:一定の秩序に従って,どこに何があるかをだれにでもつかめるようにする。必要なモノが必要なときに取り出せるようになる。清掃:ホコリやゴミは人の健康を害し,精密機器の故障を招く。ひいては,事故にもつながりかねない。清潔:汚い職場は心に悪影響を及ぼす。取引先にも悪印象を与えてしまう。 躾:整理,整頓,清掃,清潔を習慣化する。5Sの徹底で心の甘えを一掃する。・心の5S:仕事を新鮮な気持ちで行っていく。常に効率性を高めるための準備。整理:自分に課せられた役割をきちんとつかむ。仕事の納期や期限を把握する。技能と技術 1/2013-6-整頓:どんな順序や方法で仕事を進めればいいかを決める。作業の優先順位をつける。清掃:心をリフレッシュさせる。休日やアフターファイブを上手に使い,疲れやストレスをためないようにする。清潔:後ろめたさのない気持ちで仕事をする。失敗やミスを隠したり,悪い情報の伝達を後回しにしたりしない。 躾:前工程や後工程に気を配って仕事をする。自分だけよければいいという利己的な感覚を捨てて,スムーズな関係を築く。・頭の5S:仕事のやり方を明確にする。正しく優先順位をつけて遂行していくための準備である。整理:仕事を明確化する。「何をだれのために,何の目的でどのように,いつまでにやるのか」を決める。整頓:複数の仕事をどんな順序でやるのか決める。仕事の優先順位をつけることで,頭をパニックにさせない。清掃:「整頓」で決めた順序に従って,仕事を1つひとつ処理していく。清潔:仕事の障害を排除する。よけいなことを考えたり行ったりせず,今やるべき仕事に集中する。 躾:自立性を確立する。問題や障害を乗り越えて,自発的に仕事をやり続ける。⑵ 標準課題直前に典型課題としての5SコンクールとQ(品質)・C(コスト)・D(納期)コンクール。2課題目の標準課題では,空気圧FAシステムの製作を通して,精密加工技術,自動化技術,組立調整技術などこれまで習得した技能・技術の確認と,さらなる向上を目指すとともに,自動化機器(メカトロニクス機器)の実践的なものづくりの流れを体験,習得することを目標とする。 また,製作に係るコストの算出,製作スケジュールの計画,役割分担といった管理能力から,情報の共有や協調性などのチームワーク力・コミュニケーション力,安全衛生活動を体験・習得し,開発課題における自主的開発の素地を養う目標を掲げている。安全衛生管理を1日で明確に理解させるため

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