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2.3 学生の特性2.4 企業側のニーズの想定2.5 企業団体との連携と企業募集2.6 学生参加と企業募集 ①企業の人から直接に,というのは面談会として実施した場合に条件を満たすが,学外の面接会では他校の学生が多数きているので,緊張感がある。筆者も学生を引率していくつかの面談会に参加したが,話しやすい雰囲気とは言い難い。 学生の慣れている学内での開催ということで学生もリラックスして話ができると考えた。また,企業担当者にも実際の実習場や学生が取り組む課題を直接,確認できるため相互理解が促進されやすくなると想定した。さらに学生自らが課題を説明することで,その後の面談の緊張感を緩和できると期待した。これらが②アイスブレーク等を経て話しやすい環境下づくりに役だつと考えた。 ③就職・採用を強く意識している時期として9月を設定したのは学生側により就職への危機感をより強く意識するようになる時期であり,企業側も来年の採用計画の終盤を迎えているという背景があると想定をした。 企業側・学生側の双方がリラックスした雰囲気の中で話し合える「場」を作ることを本企画の目標として,準備を進めることとした。 職種などにこだわりがあったり,進学を検討していたが進路変更を決めた学生など,今まで就職活動を十分できていない学生など,就職活動に慣れていない状況がある。 知識や技能,技術についての実力やものづくりについての高い意欲を持つ学生については,緊張感の少ない環境やデータだけでは読み取れない情報(人間性)に触れることが重要であると考えた。 中小企業は独自の技術をいかに伝承し,いかに研ぎ澄ましていくかということへの課題認識が高く,優秀な若者の採用に意欲的な企業も多い。 世界的に通用する高度な技術をもつ企業でも,「Bto B」のビジネスを基調とし,しかも,企業規模がそれほど大きくない企業においては,知名度も低く,優秀な学生の確保が難しいという問題がある。-17- 現場向きの実践的な技術・技能を学び,就職意欲も高い学生を採用したいと考えている企業にとっては,学生との出会いの場を求めるニーズは高いと考えた。 ただ,この時期に就職が決まらない学生について心配する声もある。これに対応するため参加予定の学生について得意分野や自己PRなどをあらかじめ,示したうえで参加企業を募集することとした。 一般社団法人首都圏産業活性化協会(TAMA産業活性化協会,以下「TAMA協会」という)は,ものづくりの高度な製造技術を有する基盤技術型中小企業が多数加盟する企業団体である。 職業大小平キャンパスで実施している専門課程・応用課程はそれぞれ生産現場の実践技術者,生産現場のリーダー人材を育成しており,製造業の生産現場への就職を希望する学生が多数である。 このため面接会を実施するにあったて,製造業企業が多数加盟する地元団体であるTAMA協会事務局と連携して,面談会を実施することとした。 当初は,電子情報系の学生を主な対象として,想定した。 参加企業は大学校のある地域であるTAMA協会の会員から募ることとした。 募集に当たっては,参加予定の学生の個人情報を除く,所属科や得意分野,自己アピールなどを示した参加予定者一覧表(図1)を作成し,募集を行った。 募集の過程で学生についての問い合わせもあり,その際に機械系の学生へのニーズも多くあった。 このため当初機械系の学生は2名の参加予定であったが,さらに学生募集を募った。 さらに近隣の関係大学校である職業大相模原校,関東職業能力開発大学校,同校付属の千葉短大校からの参加を募り,参加人数は24名の参加申し込みがあった。 自校以外からの参加により,学生の面接に臨む真実践報告

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