1/2012
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 平成23年3月11日、仙台公共職業安定所のあるビルの5階に宮城センター(現:宮城職業訓練支援センター)の仙台事務所があり、その会議室で外部の委員の方々をお呼びし会議を開催し、それが終了したその時に大地震(東日本大震災)が発生した。 ビルは大きく揺さぶられ、立っているためにはかなりバランスを取らなければならなかった。間もなく停電のため電気が消え、薄暗くなった会議室で一向にやむ気配のない揺れを体験していた。その揺れは過去に経験したことが無いもので、少し治まったかと思うとまた大きな揺れとなり永遠に続くかと思われるほど長い時間が経過した。 ひとまず揺れが落ち着き、どんな状況なのかを把握しようと周りの方々と情報交換し、ようやくどんな地震だったか分かった。「宮城県北部が震度7!」震度7というのはいったいどんな地震なんだ?聞いたことの無い数字、しかも時間が長かった。 とにかく施設の状況が気になり多賀城のポリテクセンターに向かうこととし、地下の駐車場から公用車を出し、多賀城(仙台港)に向かった。 車中で、他の人の携帯電話で映像を見ることができた。映画の一場面のような画像が流れていた。大型の漁船が横倒しになり浜に打ち上げられていた。これは凄いことだと画像を見て考えてはいたが、実感が無いというか地理的な関係を理解してなかったのか、そのまま多賀城(仙台港)に向かって行った。 停電のため信号機は機能せず道路は大渋滞であった。途中、住んでいるアパートの横を通る時何となく「もう帰れない場所」みたいな感じがして、変に思いながらも進んでいった。1. 地震発生 奇跡的に助かる技能と技術 1/2012宮城職業訓練支援センター 平山 隆次−2− 震災復興と職業訓練の取り組み❶H23.3.11 津波に襲われた日

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