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いい55.実習に対する学生たちの関心度写真9 全波整流電圧と充電電流波形写真10 市販インバータ蛍光灯の力率写真11 製作したインバータ蛍光灯の力率4/2010いない。パターン作成でも,何人かは,できた学生のファイルをコピーしたようで,全く部品配列が同じものがいくつか見受けられる。コピーしてでも一応作ろうとする姿勢があるが,原理等を聞き,理解しようとする学生は少ない。 授業を聴き理解しようとする学生は少ないので,理論的な話をするより動きを視覚で見るオシロスコープ等の測定器を使って,視覚により印象付けるようにしている。 写真8は点灯する瞬間の蛍光灯の両電極間の高周波電圧である。800Vppの電圧がおよそ370msにわたって掛っている。 力率が悪化するのは,交流電源の全波整流電圧波形に対し,平滑電解コンデンサの充電電流波形がパルス状になるためで,電流を高周波でスイッチングして導通角を広げ,これを電圧波形に相似させる。これをオシロスコープで確認させる。この様子を写真9に示す。しかし,こちらのほうは何をしているのかよくわからないようで反応はなかった。 最近パワーメータが入ってきたので,力率が改善されている様子を目で見ることができるようになった。写真10が市販のインバータ蛍光灯の力率であり,0.57となっている。写真11は学生たちが製作したインバータ蛍光灯で力率は0.96である。どちらも100V,22Wであるが,電流値は市販の蛍光灯のほうが0.15A程度多いことがわかる。 電子技術科最後の年の平成21年度2年生は,1年次と2年次で,FCCスイッチングレギュレータ,高周波誘導加熱器,AMラジオの3作品を製作した。 学生たちに,3つの中で良かったと思う順に番号をつけさせた。一番良かったと回答した学生が最も多かったのはAMラジオで,理由は最も身近な物で,選局して音が出たことであった。最も不人気だったのはFCCスイッチングレギュレータであった。AMラジオは音が出て,加熱器は熱くなるが,レギュレータはどうなればよいのかわからないというのが理由であった。 また,回路図を見て自分でパターンを引き,エッチングして基板を製作する過程について聞くと,・時間がかかるがきれいに仕上がる・友達と話し合いながらパターンを考えるのは面白・パズルを組み立てていく作業みたいでとても楽し

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