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*)の生成回路部*)の生成回路部(図3の①) ▽*-iac)の演算回路部」,路部」,「②電流偏差( e =iac「③PWM信号(U)の生成回路部」,「④保護回路部」に分けられる。各部に入力および出力される信号は,図3に記している。学習者は,1週間(1回の授業)当たりに1つの制御回路の設計・製作・試験を順次完了させていく。すなわち,図5~9の各回路図を参考に,まず動作仕様を満たす回路定数値を計算する。次に,ブレッドボード上にその制御回路を製作する。さらに,ファンクションジェネレータおよびオシロスコープを用い,製作した回路が正しく動作しているかどうかを確認する方法を検討・実施する。最後に,これらの制御回路と主回路を組み合わせて配線し,正弦波電流を力率1で系統に逆潮流させる電力制御実験を実施する。 以下,各部の動作について詳述する。*)の生成回路部で 図5は,交流電流指令値(iacある。この回路では,まず主回路の交流部に設けた変圧器から系統側電圧位相信号vac0(電圧に同期した正弦波アナログ信号)が取り込まれ,一段目のオペアンプに入力される。一段目のオペアンプでは反転増幅回路が構成され,可変抵抗RVR1の調整によって,取り込んだ系統側電圧位相信号vac0をこれに同期した±1Vの正弦波信号vac1に変換する。このvac1が2段目のオペアンプに入力される。2段目のオペアンプでも反転増幅回路が構成され,可変抵抗調整RVR2によってvac1の振幅を調整し,交流電流指令値*-iac)(iac の演算回路部)に入力する。このようにすることで,系統側電圧vsの位相に同期した交流電流指令値3.系統連系用PWMインバータ制御回路の *)として次段の回路(電流偏差( e =iac3.1 制御回路の全体構成ブレッドボード(ブレッドボード内の②へ出力される)R3RVR2R2iac*TL072×1下段のIGBT(sw1とsw4)の2つをオフすると,インバータ出力電圧voは負となり,vo=-Vdcである。これをモード2と呼ぶことにする。本実習では,モード1とモード2の時間幅を変えながら,voの基本波周期1サイクルの中でこれらのモードを高速に切り換えることによってPWM制御を行う。 電流センサは交流側電流を制御回路にフィードバックするために用いるものである。ここでは,1A当たり1Vで検出できるホール素子を用いた。 ⑶ 交流部 リアクトル,電圧位相検出用の変圧器,誘導電圧調整器(IR(InductionRegulator))で構成される。リアクトルは,系統への連系リアクトルである。このリアクトルの作用によって,系統側の力率調整が可能となる。電圧位相検出用の変圧器は,系統側の電圧位相情報を検出し,制御回路にフィードバックする。また,直流側電圧は,インバータの出力電圧の実効値の 2倍よりも大きくしなければ,系統側に逆潮流させることはきでない。そこで,本実習では,図3に示すようにインバータ出力と系統との間にIRを入れ,IRの高圧側を系統に,IRの低圧側をインバータ側に接続している。これにより,比較的低い直流電圧を用いる場合でも,系統側に電力を逆潮流させることができるようにしている。 ⑷ ゲート駆動回路部 制御回路から指令される各半導体デバイスのオン・オフ信号をIGBTのゲートに入力するためのインターフェース回路である。主回路と制御回路の絶縁,ならびに,電位が異なる上段IGBTと下段IGBTの両エミッタに対するオン・オフ信号のGNDを分離するために必要である。 図3に示す本実習の制御回路は,信号が伝達され*)の生成回る順に書けば「①交流電流指令値(iac26技能と技術 設計・製作・試験図5 交流電流指令値(iac3.2 交流電流指令値(iacvac0(交流部のトランスからブレッドボードに入力される)vac0R1RVR1vac1R1

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