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ββ⑵ 3変数間の関係表3「OJTと変数間の重回帰分析」独立変数R2表4「Off・JTと変数間の重回帰分析」独立変数R2 技能・技術の修得度を構成する3変数間の関係を調べるために,各変数を従属変数として重回帰分析を行った。その結果は表2にあるとおりである。「自社製品・製造過程の理解」と「技術的成長」は相互に有意な関係にあることがわかる。つまり,「自社製品・製造過程の理解」が高まれば,「技術的成長」も高まり,反対に技術的成長により自社製品等の理解も高まり,この2変数は相互に高めあうことがわかる。同様の関係は,「技術的成長」と「会社・仕事に対する満足」との間でも成立している。 また,「自社製品・製造過程の理解」と「会社・仕事に対する満足」の間には統計上の有意な関係がみられなかった。 以上,3.⑴,⑵において「技能・技術の修得度」を構成する変数とその関係をみた。 このなかで「会社・仕事に対する満足」は仕事への動機づけが高いこと,および技術的な成長を動機No1仕事をしてきた過程で先輩や上司などからの指導が適切に受けられた。2仕事をしてきた過程で会社内に先輩や上司などから指導が受けられる体制3仕事をしてきた過程で上司や先輩から教えられることは少なく,主に自分4仕事をしてきた過程で職場のさまざまな仕事を順次経験してきた。5職場のなかにあなたが技能・技術者として理想像と思える先輩または上司6職種転換の回数ができていた。で技能・技術を高めてきた。がいた。No1会社指示による外部(企業外)セミナーや集合研修・勉強会への参加2自分の希望による外部(企業外)セミナーや集合研修・勉強会への参加3会社指示による会社内・職場での研修会・勉強会への参加4自分の希望による会社内・職場での研修会・勉強会への参加5自ら書籍を購入したり通信教育等を利用して自己啓発を行った。16づけていることはみられるが,満足のみが技能・技術の修得度を構成するとは考えがたく,「技能・技術の修得度」は「自社製品・製造過程の理解」,「技術的成長」の2つの変数から構成するものとして以後の分析をすすめる。 ここでわかったことは表3にあるとおり「自社製品・製造過程の理解」に有意に影響するのは,職場のさまざまな仕事を順次経験していき職場の仕事を幅広く理解することで「自社製品・製造過程の理解」は高まる。反対に,職種転換を多くすると,「自社製品・製造過程の理解」は高まらない。また,「技⑶ 技能・技術の修得度と教育等の4要因との関係 図1の調査分析モデルにある関係をみるために,「技能・技術の修得度」の2変数を従属変数として,OJT等を独立変数とした重回帰分析を行った。① OJT自社製品・製造過程の理解t値β-1.427-0.1830.2011.4280.0500.4560.3493.466***0.0990.903-0.215-2.179**0.204自社製品・製造過程の理解t値β0.0190.1740.2480.029-0.114-0.0130.2672.234**1.2120.1260.111技術的成長t値-0.954-0.1270.0780.5370.1040.9030.1901.832*0.2402.091**-0.202-1.982**0.134技術的成長t値-0.0580.0610.6480.7981.605-0.0060.0070.0770.0970.1710.064技能と技術

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