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5.まとめ これらの結果を総合し,廃グリセリン離型剤の組成は表3とした。 BDF生成に伴う副生成グリセリンのコンクリート型枠離型剤への活用について検討を行った。その結果,離型性,着色性,離型荷重,防食性について⒜図9 型枠の腐食状況⒜:離型剤なし,⒝:市販水性離型剤,⒞:グリセリン50wt%.表3 廃グリセリン離型剤組成成分廃グリセリン精製水イソプロピルアルコール廃液28⒝⒞wt%504010<参考文献>1)亀井満:産業機械,pp.17-19,(2007).2)石崎重信・岡崎好子:千葉県畜産総合研究センター研究報告,6,pp.45-54,(2006).3)柳下立夫:バイオマス科学会議発表論文集,3,pp.102-103,(2008).4)有馬武城・吉永謙二・亀田昭雄:鹿児島大学技術系職員研修(ポスター),(2003).5)全国都市清掃会議:一般廃棄物に係る新基準策定調査報告書,p.66,(2006).6)萩原純一:コンクリート製品技術者のための離型剤入門,http://www.con-pro.net/readings/rikeizai/.7)O.Yamanaka:コンクリート離型剤について,http://www.me.ccnw.ne.jp/osamu717/concreteformoil.html.8)産業公害・医療研究所八戸分室:分析報告書,805LA0501,(2008).9)JISR5201:セメントの物理試験方法,(1997).10)水上国男:化学的腐食,pp.28-32,情報堂出版,(1988).11)木村富夫:日本建築学会学術講演梗概集,A,pp.1229-1230,(1993).12)化学工学会:化学工学便覧,p.91,丸善,(1991).13)日本電色工業:色の許容差の事例 http://www.nippondenshoku.co.jp/web/japanese/colorstory/08_allowance_by_color.htm.14)JISR5210:ポルトランドセメント,(2003).は市販の水性離型剤と同等の結果が得られた。しかし,グリセリン量が80wt%と使用量が増えると圧縮強さの低下が確認された。また,本稿で使用した廃グリセリンは水酸化ナトリウム触媒のため常温で固体状でるが,精製水40wt%,イソプロピルアルコールを10wt%添加することで低温でも液状を保つことができた。 今後としては,実際のコンクリート施工現場での使用を検討し,問題点を調査する予定である。 最後に本研究の機会を戴いたJOYさあくるの鈴木千里氏,鹿角衛生協業組合の豊口裕氏ならびに赤倉宗一氏に感謝申し上げます。技能と技術

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