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⑴+ =×+×T− ⑵ GBCA+4.結果と考察Aη)1410ボルトを埋め込む形とした(図2)。 恒温恒湿庫で気温20℃,湿度80%RH以上で養生し材齢3日で試験を行った。ボルトとコンパネを試験機に固定し,1mm/minの速度で引張り,コンパネと供試体が離型するまでの荷重をロードセルを用い測定を行った(図2)。その後,測定した荷重から供試体の重量を差し引き,離型荷重を求めた。 廃グリセリン離型剤を使用した場合の鋼製型枠の防食性を評価した。鋼製型枠を研磨後,エチルアルコールで脱脂し,離型剤を塗布した。一定時間室温養生した後,恒温恒湿庫で気温30℃,湿度90%RHの高温高湿環境を作り24時間存置した。廃グリセリン離型剤を塗布した場合と塗布しない場合,市販の水性離型剤を塗布した場合で,腐食(赤錆び)の発生を目視で評価した。 図3に廃グリセリン粘度の温度依存性を示す。粘度ηの対数は熱力学温度Tの逆数に比例する。したがって,廃グリセリンは狭い温度範囲であれば,Andradeの⑴式に従うことになる12)。ここで,A,Bは定数である。 廃グリセリンを市販の離型剤と比較すると,市販ln1−品は293K(20℃)においてη~10mPa・sとなり,廃グリセリンは高粘度であることがわかる。また,刷毛塗りすることを考慮し,塗料と比較すると,水性合成樹脂塗料ではη~103mPa・sである。したがって,廃グリセリンは328K(55℃)以下になると刷毛塗りも困難となる。温度の上昇とともに粘度は低下するが,現実的には常温での使用が求められる。また,噴霧器で噴霧する場合は,さらに粘度を下げる必要がある。 そこで,廃グリセリンに水を加え,粘度を下げることにした。図4に323K(50℃)と298K(25℃)における廃グリセリン粘度ηの濃度CG依存性を示す。濃度と粘度のモデル式はいくつかの提案がなされているが,廃グリセリンの場合も粘度ηの対数が濃度CGに比例し,⑵式が成り立つ。ここで,A,Bは定数である。 廃グリセリン濃度が50wt%では,市販の離型剤と遜色ない粘度となった。=ηln25BT=η3.7 防食性図2 離型荷重測定用供試体2/2010図3 廃グリセリン粘度の温度依存性(exp−951.810185.3

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