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6.訓練科の内容6.1 電気分野写真1 一般電気工事の様子5/20096.2 機械分野写真2 旋盤加工の様子 就職先を広げるため製造業における設備保全の内容だけではなく,東予地区を中心とした製造業の工場内電気工事または中予地区を中心とした一般電気工事も必要と考え,カリキュラムに電気工事の要素を入れた。 設備保全サービス科は企業実習を行うため6ヵ月訓練の中で,新しい知識・技能を習得する期間は実質4ヵ月となる。その中で電気分野のカリキュラムは2ヵ月間であるが,実施に向けて訓練生の意欲を向上するため,第二種電気工事士の資格取得を目標とした。これは,電気分野での採用時に企業が一番必要とするもので,内容的にも電気の基礎から実務で使用するものまで幅広く習得できるものとなっているためである。また,技能検定の機械保全(電気系保全作業)と電気機器組立て(シーケンス制御作業)も到達目標とした。 一方,若年者を対象としたコースのため,受講生の現場経験が少ないと考え,教材はできるだけ視覚的に理解しやすいよう工夫した。また,訓練時間が短く資格取得するまでのレベルに達することができない者に対しては,時間外で補講を行い成果が出せるようサポートした。 機械分野の目標としては,機械保全に関する内容を1ヵ月間の中で習得することである。機械保全の内容は幅広く,就職に対応するためには,保全関係以外にも多くの機械に関する知識と技能・技術の習得が必須になる。よって実施に際して,技能検定の機械保全(機械系保全作業)の知識と技能の習得を具体的な目標とした。 機械保全のシステムの流れとして,機械図面の把握と測定技術がある。製図においては,1つの部品図の見方から,組立図の見方,また記号や公差に関することなど,実際の部品を触って,組み付ける方法で訓練を行った。この訓練の実施において,技能検定の機械組立の部品を利用したが,実物を見ながら行うことにより,理解度がより向上した。 機械保全の訓練内容として,潤滑油・歯車・軸受・破壊・密封装置・キー・ピン・ベルト・チェーンなどに関することを行った。たくさんの要素を習得するためにはどうしても,座学中心になってしまい,その結果,理解度が低くなるおそれがある。よって,訓練生の受講態度に留意しながら,軸や軸受などのはめ合いをわかりやすく習得するために旋盤加工を行い,また旋盤の一部を解体して,保全内容に関するものに実際に触れさせ,習得度の向上につなげた。 このように,製造業における機械の幅広い分野に対応できるカリキュラム編成により,現場で対応できるよう訓練を行った。19

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