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5.おわりに3/2009ンスキルに課題があったこと。さらにアクセスを利用して管理・指導レベルの事務職に就きたいとのことで,希望職務の選択肢としては,事務職,ヘルプデスク,パソコンインストラクターであった。また,今後の課題としては,トレーナースキル等を習得して,指導者レベルの仕事に対応したいとのことであった。今回も,自己啓発意欲が強く感じられたため,ジョブ・カードにその旨のコメントを記載し,入所選考時でのアドバイスを加えてジョブ・カードを再交付した。 12月開講コースは見事合格し,同様なカリキュラム内容の訓練コースの再申込であってもジョブ・カードの再交付は必要と感じた。 現状では,能力開発支援アドバイザーが対応しているジョブ・カードに係る相談業務は,委託訓練活用型デュアルシステムの受講申込としてのジョブ・カードの交付が中心に行われている状態であるが,委託訓練活用型デュアルシステムの受講要件としてジョブ・カードによるキャリア・コンサルティングが必須となったことから,今までであればキャリア・コンサルティングを受けることがなかった求職者に対しても,機構が行う求職者向けのサービスとしてのキャリア形成相談を体験してもらえる機会が得られた結果となった。 ジョブ・カードを交付した10人中10人にキャリア・ 不動産業にお勤めだった“梶原”さんは,転職に際しハローワークで公共職業訓練の募集案内をご覧になり,全くの異業種であるグラフィックデザイン系の就職を目指して,“総合デザイナー職人養成科”を受講しました。平成20年2月に全カリキュラムを修了し,5月からグラビア製版業のコンサルティングの有用性を認めてもらうことは難しいことではあるが,その中で,1人でも2人でも,「キャリア・コンサルティングを受けてよかった。」「自分の職業選択やキャリア形成の方向づけが明らかとなった。」と思っていただき,訓練修了後の再度のジョブ・カードによる相談は元より,今後,転職を考える場合など,職業生活の節目,節目でハローワークに行けばキャリア・コンサルティングが受けられることを知っていただき,活用していただければ,この事業に取り組んだことによる効果は十分に得られたと考えられる。そのためには,常日頃から質の高いキャリア・コンサルティングを実施することが能力開発支援アドバイザーに求められるところである。 報告の最後に,委託訓練活用型デュアルシステムの利用者のお話を紹介する(愛知センターが若年求職者向けのフリー・ペーパーに掲載するため取材した記事を転載)。 この訓練コース「総合デザイナー職人養成科」を実施している民間教育訓練機関は,商品パッケージのデザイン会社が母体となって運営されており,代表者も自ら機構が実施したキャリア・コンサルタント養成講座を受講するなど,求職者のための能力開発に熱意を持って対応していただいている委託先であることを加筆する。“(株)サピック”で画像処理を担当しています。 公共職業訓練を活用して転職をされた“梶原さん”と,公共職業訓練修了生を人材確保のチャンネルに活用いただいた“(株)サピック”双方にお話をうかがいました。5~ “総合デザイナー職人養成科”修了の“梶原功次さん(33歳)”のケース ~委託訓練活用型デュアルシステム(若年コース)利用者にお話をうかがいました!!

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