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1.はじめに3.実技試験の取り組み2.本校左官エクステリアコースの概要岐阜県立国際たくみアカデミー職業能力開発校 住宅科 左官エクステリアコース石田 敏郎 平成19年度前期技能検定から新たに3級左官(左官作業)が加わった。平成20年度,岐阜県立国際たくみアカデミー職業能力開発校 住宅科左官エクステリアコースの生徒が,この検定に挑んだ。鏝こてすら握ったことのない生徒たちが,入校して約3ヵ月から4ヵ月後には,それぞれ実技試験,学科試験を受検しなければならない。この間の検定受検に向けての取り組みを報告する。 県立国際たくみアカデミーは,日本の真中の「へそ」に当たる岐阜県にあり,その中でも木曽川のほとり,旧中山道の宿場町太田宿として栄えた美濃加茂市に位置する。当アカデミーは,職業能力開発短期大学校と職業能力開発校(図1)より構成され,当コースは短期課程として職業能力開発校住宅科に設置されている。当コースは,昭和35年のブロック建築科を発端に,校の位置,科の見直し等を経て県内唯一の左官エクステリア技能者の養成校として現在に至っている。 当コースのカリキュラムは,主に①左官 ②ブロック ③レンガ積み,タイル施工,造園等のエクステリア施工ならびにクロス貼り等より構成される。従来まで当コースで取得する資格は,玉掛け技能講習およびガス溶接技能講習のみであったが,昨12年度から3級技能検定に左官種目が加わったことにより,業界の協力を得て,技能向上を目的として検定に挑戦している。 春爛漫,桜が咲き誇る4月,10名の新入生を迎えた。平成20年度の入校生は,新規中卒・高卒5名,離転職者(20~60歳台)5名の計10名である。 入校と同時に,技能検定受検に対する試行錯誤の訓練が始まった。鏝を握ったことのない生徒をいかにして短期間で技能検定3級レベルまで到達させるかが大きな課題である。そのために,今年度の技能検定日程を考慮するとともに,昨年度の経験に基づき,表1に示す実技試験までの訓練概要フローを作成し,実技試験までの3ヵ月間の訓練を実施した。技能と技術図1 岐阜県立国際たくみアカデミー 職業能力開発校 本館校舎実践報告3級左官技能検定の取り組み

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