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2.豊和工業の概要4.教育訓練体系3.豊和工業高等職業訓練校の概要 明治40年(1907年),日本が近代工業化への道を辿っていた時期に,当時はもっぱら輸入品であった織機の国産化・量産化(写真3)を目指して豊田式織機株式会社としてスタートし,今年103年目を迎えた。時代の変化とともに多様なニーズに応えるべく積極的に新分野に取り組み,幅広い分野で実績を上げている。 当社では,「メーカとしての責任を果たしながら,適正な利益を生み出し,社会に貢献することで会社全体の収益を高めていく」という考え方から,行動規範として「ものづくりを通じて,社会に貢献し,企業価値の向上を目指す」を掲げており,社員一丸となって技術革新,新製品の開発,品質の向上等に取り組んでいる。 当社における訓練制度の歴史は古く,工員教習所の名のもとに昭和9年にはじまった。その後,昭和26年(1951年)技能者養成令により訓練を開始して,法の改正に伴って昭和34年には認定事業内職業訓練所となった。昭和55年まで続けられた一類訓練は,同年4月から高卒者による二類訓練で1ヵ年訓練となり現在に至っている。高度成長期の昭和44年には1年生を171名採用したこともあったが今年は16名の訓練生(写真4)を職場に送り出した。長い年月における時代の推移,社会の変転に相まって高等職業訓練校の制度や活動内容は,大きく変革を遂げている。 人材の活用による組織の活性化と,企業文化の変革を図り企業価値を高めるための社員教育訓練は知識や能力(技能)を教えることで育成を図るOJT(職場内教育),OFF-JT(職場外教育訓練)(写真5)と社員自身の成長欲求に基づく「自己啓発」が柱となっている。この3本の柱をより効果的なものにするために,社員教育計画に基づいた教育体系(図1)を整備し階層別教育と職能別教育を,社員一人ひとりの成長段階に応じて受講できるように取り組んでいる。技能と技術写真3 L式鉄製小幅織機8写真4 訓練期間中の組立て実習(やすり仕上げ)写真5 社員教育計画に基づいた階層別教育(TWI-JR研修)

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